2022 Fiscal Year Annual Research Report
「知識」の再配置と実践-東北の巫者と寺院をめぐって-
Project/Area Number |
20H01400
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
山田 嚴子 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (20344583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 隆秀 弘前大学, 大学院地域社会研究科, 客員研究員 (00898124)
渡辺 麻里子 大正大学, 文学部, 教授 (30431430)
小池 淳一 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (60241452)
原 克昭 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (70318723)
羽渕 一代 弘前大学, 人文社会科学部, 教授 (70333474)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 民間巫者 / 宗教的知識 / 俗信 / 恐山 / 呪術 |
Outline of Annual Research Achievements |
前近代において民間巫者と密接な関係があり、近代以降に民間巫者を包摂/排除の選択をした密教系寺院の動きと、宗教者から発したことが想定される宗教的知識の流通と民間への浸透について、歴史学、国文学、民俗学、社会学の研究者が共同研究を行い、恐山、一関大乗寺などで調査を実施した。また、同時代の若者の宗教的知識と関わりのあることが推定される「俗信」の知識について、東北地方とそれ以外の出身の学生を対象に、質問紙による量的調査を行った。その結果、以下の成果を挙げた。 ①2015年に廃館となった小川原湖民俗博物館で再発見された恐山関連史料を翻刻した。② ①をもとに近世期の恐山の「地獄」表象の変遷史を明らかにした。③近代以降の史資料をもとに近代以降の恐山の「地獄」表象の変遷史を明らかにした。④若者の「俗信」の知識の地域的偏差とその入手先を探る量的調査を実施し、その成果の一部をまとめた。⑤陰陽道から端を発した「知識」が、寺社参詣や芸能に結びつく事例を明らかにした。⑥青森県津軽地方の真言宗寺院の文献から神道的知識の流通を明らかにした。⑦津軽地方において一般の人(潜在的な宗教者)が民間巫者に変貌していく際に参照される宗教的知識とその入手先について明らかにした。⑧近代以降に民間巫者を包摂した寺院のうち、もと天台宗寺院であった寺院同士の1970年代の交流について明らかにした。 これらの成果は、論文や学会発表でその一部を公開したが、それぞれの論攷を1冊にまとめた論文集『東北における宗教的知識の再配置(仮題)』として刊行予定である。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(24 results)