2020 Fiscal Year Annual Research Report
Crisis Response and Resilience for Future Organizations: From the Perspective of High Reliability Organization Theory
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20H01543
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
中西 晶 明治大学, 経営学部, 専任教授 (70347277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 俊雄 昭和女子大学, グローバルビジネス学部, 准教授 (80409482)
四本 雅人 長崎県立大学, 経営学部, 准教授 (90547796)
星 和樹 開志専門職大学, 事業創造学部, 准教授 (10409485)
三沢 良 岡山大学, 教育学研究科, 准教授 (90570820)
藤川 なつこ 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (30527651)
吉野 直人 松山大学, 経営学部, 准教授 (20710479)
矢寺 顕行 大阪産業大学, 経営学部, 准教授 (20582521)
中原 翔 大阪産業大学, 経営学部, 准教授 (50780681)
黒澤 壮史 日本大学, 商学部, 准教授 (10548845)
近藤 光 千葉経済大学, 経済学部, 講師 (10762148)
寺本 直城 拓殖大学, 商学部, 准教授 (10755953)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高信頼性組織 / 危機対応 / レジリエンス / 新型コロナウイルス感染症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,大規模自然災害,サイバー攻撃,内部不正等のさまざまな危機に対応できるレジリエンスを備えた組織はどのようなものかを高信頼性組織論の視点から探っていくことである。「安全」の側面と「セキュリティ」の側面の双方から研究を進めるとともに,本研究の起点である高信頼性組織論そのものの可能性と限界についての理論的検討も行う方針である。 2020年度は,新型コロナウイルス感染症パンデミックの影響によって,研究活動が大きく制限された。特に、東京オリンピック・パラリンピック開催後には,関係者の聞き取り調査を実施し,論文等にまとめる予定であったが,2021年度に延期されたため,研究計画の再構成を余儀なくされた。国内外の学会・研究会も中止されるものや縮小されるものも多く,情報収集や議論,成果報告の機会も限定された。一方で,新型コロナウイルス感染症のパンデミックという事象そのものが,「組織に求められる危機への対応とレジリエンス」という研究テーマに合致するものであったので,関連する情報やデータの収集・分析を行った。その対象は,大学生や就労者などである。2020年度は,その意識や行動について実態調査を行った結果をまとめ,ディスカッションペーパーや横幹連合コンファレンス等で報告することができた。今後は,これらのデータと組織的対応の関係を見ていく必要があると考えられた。また,既存文献の再整理により,高信頼性組織研究で重要なK.Weickの議論について深く考察するとともに,本研究のテーマでもあるレジリエンス概念についての批判的検討を行った。また,事故事例からの学習についてその省察過程を研究した成果を査読付論文としてまとめている。さらに,2020年度の実績となるが,サイバーセキュリティインシデント対応チームについて,これまでの研究成果をまとめた啓蒙書を出版し,実務界に貢献することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症による研究活動の縮小と研究対象として考えていた東京オリンピック・パラリンピックの延期による。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の影響を考慮しながら,リモートでの研究体制の整備を行う。また,延期された東京オリンピック・パラリンピックについては,調査スケジュール,調査方法を見直していく。また,新型コロナウイルス感染症パンデミック自体を1つの研究対象と考え,その組織的対応のあり方について検討していく。
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