2021 Fiscal Year Annual Research Report
大学生のメタ認知機能の向上に資する包括的尺度と適応型授業設計手法の研究開発
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20H01726
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
丹羽 量久 長崎大学, ICT基盤センター, 教授 (90448499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山地 弘起 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 教授 (10220360)
金西 計英 徳島大学, 高等教育研究センター, 教授 (80204577)
椿本 弥生 東京大学, 教養学部, 特任准教授 (40508397)
バーニック ピータージョン 長崎大学, 障がい学生支援室, 助教 (00752726)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | メタ認知 / メタ認知尺度 / 高等教育 / 授業設計手法 |
Outline of Annual Research Achievements |
MAIの増補58項目版(以後、MAI増補版)を使って大学生のメタ認知を測定し、206名(4月)、23名(8月)、38名(11月)、38名(1月)の計305名のデータを得た。なお、1月の測定についてはオンラインで対応した。 MAI増補版を用いて2018年から2019年にかけて2大学で測定したデータを統合し、428名分のMAI原尺度に対応する52項目を取り出して因子分析を行ったところ、3因子解が得られた。いずれの因子も知識面と行動面のメタ認知が混じっていることがわかった。下位尺度としてそれぞれに「モニタリングと評価」、「理解難の際の調整」、「計画と学習促進要因の知識」と命名した。情報基礎科目受講生204名を取り出して、同科目の学習成果(定期試験の結果および成績評価に使った総合点)との関係を調べたところ、3下位尺度すべてにおいて、定期試験との間に弱い正の相関が認められた。さらに、三つの因子得点を使ってWard法によるクラスター分析を行ったところ、受講生は3群に分類されることがわかった。同科目の学習成果について、群間の違いを調べるために多重比較を行ったところ、いずれの群間にも有意な差は認められなかった。 MAI増補版に関して、大学生439名の回答をもとに項目反応理論の段階反応モデルによって項目特性を検討した。母数推定はカテゴリカル因子分析によって行い、各項目のカテゴリー閾値を用いたクラスター分析によって項目分類を行った。その結果、標的となるメタ認知水準の差異に応じた4群に分類され、ここには識別力母数の差異も反映していた。 MAI増補版を用いて2019年度に測定した大学生129名分のデータについて、K平均法を用いた非階層的クラスター分析を行ったところ、メタ認知の能力によって、4群に分類されることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナの影響により2020年度研究計画の一部を今年度に繰り越し、2021年度計画では、その成果を受けて実施するよう計画していた。しかし、更に繰り越すことになり、関係する研究計画を実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
この1~2年で、対面とオンラインを併用する授業やハイフレックス対応する対面授業が日常的に実施され、学習環境の多様化が進んでいる。このような授業実践において学習者から得られた種々の意見(選択式と記述式)を分析して、学習活動・成果とメタ認知の働きとの関係の解明に取り組む計画がある。ただし、新型コロナウイルスの感染拡大が発生すると、オンライン授業への緊急切り替え等の授業計画に影響する事案が発生する。各意見にコロナ対応の影響が及ぶ可能性があるので、その内容を把握できる手法について検討して、対応する。
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Research Products
(5 results)