2023 Fiscal Year Annual Research Report
過敏性腸症候群を不安モデル症例とした新しい注意バイアス修正法の開発
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20H01779
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
河原 純一郎 北海道大学, 文学研究院, 教授 (30322241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田山 淳 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (10468324)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | attention / attentional capture / irritable bowel syndrome |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,過敏性腸症候群の傾向をもつ者の注意バイアスを測定することを目的とした。一般に,注意バイアスを測定する典型的な手続きでは脅威となる語や画像を,中立語や画像と対にしてコンピュータ画面上に呈示し,その直後に注意が向いていることを確認するための刺激(プローブ)と置き換える。実験参加者はプローブへの定位反応,もしくは弁別反応を行う。もし注意が脅威刺激のある位置に向いているならば,プローブへの反応時間は,脅威刺激の反対側にある中立刺激の位置よりも,脅威刺激側そしてプローブが脅威刺激位置にあるときのほうが短くなるはずである。従って,プローブへの反応時間を,それが脅威刺激位置か,中立刺激位置かで分けて分析する。本研究では,このような典型的な注意バイアス手続きと平行して,自由観察課題を導入した。まず,脅威表情を示す刺激と中立表情を示す同一人物の顔画像を5s間呈示し,視線停留位置を計測した。その結果,上方に置かれた刺激への視線移動と停留が,下方の刺激に対してよりも多かった。これは偶然発見された現象であり,物体認知の基本的特性を反映しているかもしれない。令和5年度に追加して実施した実験では,この上方優位性を掘り下げて探求した。先に発見した6-7か月乳児での上方優位性と同様に,成人でもこの優位性は見出された。また,脅威表情顔に対する初期(1秒未満)の視線シフトに加えて,その後に抑制が伴うことがわかった。しかし,上方シフトは対角(斜め)に呈示した場合は消失したことがわかった。 これとは独立して,分担者らは,IBS有症状者を対象としたeHealthシステムを用いた8週間のセルフマネジメントプログラムを開発した。IBS症状を主たる指標とし,副次的にQOL,腸内細菌,脳波を測定したところ,eHealth群では主たる指標に改善が見られたことがわった。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)