2022 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20H01990
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
坂本 直哉 北海道大学, 創成研究機構, 准教授 (30466429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 毅 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (70614569)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 水素 / イメージング / 同位体 / 質量分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で開発している選択的画素リセット動作機構の基本的な機能を同位体顕微鏡システムに実装し、実際の隕石試料を分析して動作確認を行った。 動作試験として、隕石中の難揮発性包有物について、スピネル、アノーサイト、ファッサイト、メリライトなどの局所的な元素存在度の差が大きい鉱物が同一視野内に混在する100ミクロン程度の領域のマグネシウムおよびアルミニウム同位体のイメージを取得した。取得したイメージから、リセットする画素としない画素を信号強度の閾値を指定して判別し、FPGAコードを自動生成してマップ化した。生成したマップを元に、強い信号が入射する画素は5秒おきにリセットし、その他はリセットせずに信号を蓄積し続けた。強い信号強度の画素をリセットしない場合は1分程度で飽和レベルに達して分析できなくなる所を、6時間以上にわたって分析し続ける事ができた。最終的に、6桁以上に及ぶダイナミックレンジを持つイメージの取得に成功した。 本成果を国際学会14th International Symposium on Atomic Level Characterizations for New Materials and Devices '22にて報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
昨年度までに、本研究を達成するために開発すべき選択的画素リセット動作の基本的な開発要素である、二次元イオン検出器の選択的画素読み出し方式、可変的FPGAコードを含むソフトウェア群について予定通りに開発を完了することができた。さらに開発したシステムを運用している同位体顕微鏡に実装し、隕石の同位体イメージングを行って想定通りの動作を確認できた。結果をまとめ、国際学会にて口頭発表することができた。 本年度に実施予定の水素イメージングを行う火星隕石およびスタンダードについて、コロナ禍で来日が遅れていたが、申請書にある米国の共同研究者が試料を作成し、今夏、学生と共に本研究で開発したシステムを用いて分析予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、(1)昨年度までに同位体顕微鏡に実装した選択的画素リセット動作システムを用いて、隕石中の水素同位体イメージを取得する。試料には火星隕石を用いる。(2)得られた同位体イメージは試料表面のチャージング等の影響から、わずかにイオンイメージャ―上での位置が変化するため、画像処理ソフトウェアImageJを用いてイメージのずれ補正を自動的に行う画像処理シーケンスを開発する。(3)本研究で開発したイオンイメージング用の高ダイナミックレンジシステムについて論文にまとめ発表する。
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Research Products
(9 results)