2021 Fiscal Year Annual Research Report
Fundamental study of basic technology to realize digitization of small-capacity power transmission
Project/Area Number |
20H02151
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
引原 隆士 京都大学, 工学研究科, 教授 (70198985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
持山 志宇 京都大学, 工学研究科, 助教 (20867866)
カステッラッズィ アルベルト 京都先端科学大学, 工学部, 教授 (70866897)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ワイドバンドギャップ半導体 / 電力のデジタル化 / デジタルアクティブゲートドライブ / 電力の伝送制御 / 電力の演算制御 / 動的量子化器 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,ワイドバンドギャップ半導体パワーデバイスの新しい利用技術を,電力のデジタル化の実現により検討したものである.従来より電源技術はパワース イッチによるスイッチングを適用しているが,スイッチのオンオフ単位以上に制御されず,また電源の直並列は回路的には電圧もしくは電流を固定しなければ実 現できなかった.本研究は電力のデジタル化を実現するため,スイッチング動作のデジタル化,出力の電力パルスによる自分かつ駆動,.さらにはその密度演算に よって負荷が求める電力を供給する技術の実現を図った.得られた成果のは以下のとおりである.得られた結果は以下の通りである. 1.デジタルアクティブゲートドライブ回路の一方式の適用を提案し,そのスイッチングにおける V-I特性を制御できることを実験的に示し,ゲートドライブ回路に入力する駆動パルスのビットパターンにより,スイッチングの過渡状態が制御でき,ミラー効果による損失が減らせることを示した. 2.電力パルスを用いて単位化した電力により,パルス密度制御を適用することを検討した.その結果,コンバータ回路の受動的性質を利用し,異なる種類のdc-dcコンバータを直並列化できることを理論的に示した. 3.電力パケット伝送方式をネットワーク上で実現するための検討を進め,パルス結合したコンバータの直列回路と同様の解析を適用し,損失が少なく伝送可能な過減衰状態によってソフトスイッチングができ,スイッチング損失が低減できることを示した. 4.電力パケットのシステム実装において,配線で接続されていないシステム間の電力融通がシステムの拡張性を生むことに着目し,無線電力伝送方式との融合について実験的に検討を行い,その実現可能性の手がかりを得た.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理由として以下を示す. (1) デジタルアクティブゲートドライブ回路の一方式の適用を提案し,そのスイッチングにおける V-I特性を制御できることを実験的に示し,ゲートドライブ回路に入力する駆動パルスのビットパターンにより,スイッチングの過渡状態が制御でき,ミラー効果による損失が減らせることを実証した点は,本ドライブ回路の有効性を示したと言える. (2) 電力パルスを用いて単位化した電力により,パルス密度制御を適用することを検討した.その結果,コンバータ回路の受動的性質を利用し,異なる種類のdc-dcコンバータを直並列化できることを理論的に示した.この結果は,電力のデジタル化がシステムの拡張性に有効であることを示している. (3) 電力パケット伝送方式をネットワーク上で実現するための検討を進め,パルス結合したコンバータの直列回路と同様の解析を適用し,損失が少なく伝送可能な過減衰状態によってソフトスイッチングができ,スイッチング損失が低減できることを示した.本結果は,電力パケットのスイッチングによるパルス形状が損失に大きく関係し,デジタルアクティブゲートドライブ方式の適用によって改善できる可能性があることを示した. (4) 電力パケットのシステム実装において,配線で接続されていないシステム間の電力融通がシステムの拡張性を生むことに着目し,無線電力伝送方式との融合について実験的に検討を行い,その実現可能性の手がかりを得た.本結果は,研究の当初予定していなかった次の展開への可能性を与えている.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の計画は以下のとおりである. (1) デジタルアクティブゲートドライブ回路の適用によりゲートドライブ回路に入力する駆動パルスのビットパターンを用いて,実デバイスのスイッチングに適したビットパターンをソフトウェアによる最適化手法により検討する. (2) 電力パケット伝送方式により電力のデジタル化が,実応用においても有効であることを示すため,モータ制御などへの適用を図る. (3) 電力パケットの無線電力伝送方式との融合について次の展開への可能性を得たことから,複数システム間で電力融通を実現するアルゴリズムについて検討し,ロボット等における検証を行う.
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Research Products
(11 results)