2022 Fiscal Year Annual Research Report
Photon Upconversion Fluorescent Probe for Sequence Selective Detection/Imagine of Double-Stranded DNA
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20H02768
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中野 幸二 九州大学, 工学研究院, 准教授 (10180324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石松 亮一 九州大学, 工学研究院, 助教 (90512781)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 蛍光プローブ / フォトンアップコンバージョン / 二重鎖DNA / 分子イメージング / エピジェネティック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、フォトンアップコンバージョンにより長波長の可視光で励起して短波長の蛍光で観察することができる分析法・イメージング法を実現する。ここでは、ヒトゲノムDNAに含まれる特定の遺伝子配列として、前立腺ガンに関係するアンドロゲン受容体に対するプロモーター配列に着目して研究している。前年度までの検討で、この遺伝子配列に選択的に結合するピロール・イミダゾール・ポリアミド(PIPA)、アントラセン(ANTH)を組み込んだアクセプター(A)型化合物(A-PIPA)、さらには蛍光エネルギードナー(D)として白金-コプロポルフィリン錯体(PtCP)を組み込んだDA-ペア型PIPAプローブ(DA-PIPA)の合成に成功した。これらのPIPAプローブのいくつかについて、化学合成オリゴヌクレオチドをモデルにしたターゲットDNAとの結合解析の結果、塩基配列選択的な結合特性を持つことを確認した。さらに、分散型蛍光分光光度計を用いた測定により、二重鎖DNAが共存することで、DA-PIPAにフォトンアップコンバージョン発光が発現することを見い出した。しかし、装置の迷光の影響により、やや定量性に欠ける結果に止まった。また、励起光の強度が低いためか、実際の分析法として利用するためには、発光の強度が十分でなかった。そこで、レーザー励起蛍光分光法を適用して実験したところ、DA-PIPAの濃度とアップコンバージョン発光の強度とのあいだに比例関係が成り立つことが確認できた。しかしこの場合でも、発光強度の不足を改善することができなかった。この点を改善すべく、複数のDAペアを組み込むことで、アップコンバージョン効率の向上を図った新型PIPAプローブの合成に取り組んだ。この新化合物についても、これまでの研究で確立した化合物合成法が有効であり、最終年度内に合成を終了することができた。これらの成果をもとに、DNAのアップコンバージョン発光分析・イメージングのためのPIPAプローブの研究を継続している。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)