2020 Fiscal Year Annual Research Report
Realizing of long lifetime perovskite solar cells driven in air atmosphere
Project/Area Number |
20H02838
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
當摩 哲也 金沢大学, ナノマテリアル研究所, 教授 (20415699)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHAHIDUZZAMAN MD 金沢大学, ナノマテリアル研究所, 特任助教 (00822222)
宮寺 哲彦 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (30443039)
大平 圭介 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (40396510)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ペロブスカイト太陽電池 / Cat-CVD / a-Si / 耐久性 |
Outline of Annual Research Achievements |
ペロブスカイト太陽電池は25%を超える高い光電変換効率(PCE)と作製コストの低さにより次世代の太陽電池として期待されているが、耐久性が低いことが課題である。これは電子輸送層(以下ETL)や正孔輸送層(以下HTL)に使われる有機材料の大気安定性の低さに起因する。大きな原因は有機層のピンホールから侵入した水や酸素によってペロブスカイト結晶が分解することである。この問題を解決するには有機材料を大気安定性の高い無機材料に代替しピンホールのない膜にする必要がある。非晶性シリコン(以下a-Si)は現在市販されている30年以上駆動が可能なシリコン系太陽電池にも使用されている。このa-SiをETLやHTLに導入することでペロブスカイト太陽電池の耐久性の向上が可能となる。a-Siを製膜する方法としてsol-gel法やプラズマCVD法がよく用いられる。しかし、sol-gel法ではペロブスカイトが容易に溶解してしまうこと、プラズマCVD法ではプラズマによる膜損傷があるため適用できない。そこで本研究ではプラズマを発生させず製膜時の損傷が少ない触媒化学気相堆積法(以下Cat-CVD)を用いたa-Siの製膜を検討した。はじめにa-Siを用いた素子が駆動できるかを確かめるためにPをドープしたn-a-SiをETLに用いた素子を作製した。n-a-SiはSiH4とPH3の流量比を変化させてそれぞれ製膜した。どの条件でも素子としての性能を示し、n-a-SiがETLとして駆動できることを確認した。各条件における素子のパラメータから、SiH4とPH3の流量比を変化させることでJSCやVOCの値をコントロールできることがわかった。 次にMAPbI3上にa-Siを製膜することができるか確かめるためにMAPbI3上にp-a-Siを製膜した。SEM観察みより、MAPbI3上にa-Siの製膜が可能であることがわかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最初の段階として,プラズマを発生させず製膜時の損傷が少ない触媒化学気相堆積法(以下Cat-CVD)を用いたa-Siの製膜を検討した。はじめにa-Siを用いた素子が駆動できるかを確かめるためにPをドープしたn-a-SiをETLに用いた素子を作製しどの条件でも素子としての性能を示し、n-a-SiがETLとして駆動できることを確認した。各条件における素子のパラメータから、SiH4とPH3の流量比を変化させることでJSCやVOCの値をコントロールできることがわかった。次にMAPbI3上にa-Siを製膜することができるか確かめるためにMAPbI3上にp-a-Siを製膜した。SEM観察みより、MAPbI3上にa-Siの製膜が可能であることがわかった。この成果をもとに,有機系HTL,ETLを使わずCat-CVDで製膜したa-Si系のHTL,ETLの導入の可能性が示唆されており,当初の課題を克服しつつある段階といえる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画を示す。1. Cat-CVDで製膜したa-SiHTL,ETLの導入,2. その製膜による損傷の評価と対策,3. PSC太陽電池の耐久性向上の同定,を行う予定である。
|
Research Products
(1 results)