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2020 Fiscal Year Annual Research Report

Elucidation for Physicochemical Blockage Mechanism of Wastewater Contained with Food Organic Oil by using Fusion Sensing

Research Project

Project/Area Number 20H03104
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

野口 良造  京都大学, 農学研究科, 教授 (60261773)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) Ahamed Tofael  筑波大学, 生命環境系, 准教授 (40593265)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords近赤外分析 / オレイン酸 / 脂肪酸濃度 / 吸光度 / フロリジル / バンドパスフィルタ
Outline of Annual Research Achievements

高濃度の食品由来の動植物油を含む有機性油分含有排水が排出され続けると、排水管中に固形物が付着し管閉塞を引き起こす。排水管閉塞の発生には複数の要因が関わりあっていると考えられるが、具体的な閉塞メカニズムについては明らかになっていない。本研究の目的は、閉塞の原因物質となっている油分のリアルタイム測定の可能性を検討することにある。

そこで、近赤外分析を用いて、排水中の脂肪酸濃度のリアルタイム測定の検討を行った。まず、近赤外分析計(NIRFlex N-500、Buchi製)を用いて、近赤外分析による油分濃度測定のための検量線の作成を行った。遠沈管に蒸留水とオレイン酸を加えることで作成したサンプルとそのサンプルの油分濃度を解析した。つぎに、作成した63サンプルのオレイン酸濃度とサンプルを近赤外分析計で解析し検量線を作成した。作成された検量線の回帰式の決定係数R2は0.9901であり、近赤外分析計によるオレイン酸濃度の測定の可能性を示した。さらに、遠沈管内に蒸留水50 mL、オレイン酸720 mL、フロリジル1750 mg/Lによる模擬排水を作成し、近赤外分析計を用いて、オレイン酸の濃度を測定した。その結果、模擬排水は、蒸留水とオレイン酸のみの溶液と比較して吸光度が全体的に低下した。このことから、フロリジルがが遠沈管内にで光を拡散した可能性や、フロリジル自体が光を吸収した可能性が示唆され、フロリジルが混じると吸光度が低下し、正確なオレイン酸濃度が困難であることを明らかにした。

一方で、近赤外カメラにバンドパスフィルター(940 nm)を装着し、940nm光源を用いて、模擬排水管の中のオレイン酸を測定した。その結果、モノクロ画像からオレイン酸の有無が鮮明に判別できることが確認できたことから、排水中の脂肪酸濃度のリアルタイム測定の可能性を示した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

近赤外分析を用いて、排水中の脂肪酸濃度のリアルタイム測定が本研究の達成課題の一つであり、諸般の理由によって、最終年度の令和5年度に実施することができた。その結果、近赤外分析による油分濃度測定のための検量線の作成は可能であったが、夾雑物を代替するフロリジルによる吸光度減少によって正確なオレイン酸濃度の測定が一部困難となった。一方で、近赤外カメラにバンドパスフィルター(940 nm)を装着し、940nm光源を用てることによって、モノクロ画像からオレイン酸の有無が鮮明に判別できることが確認できたことから、排水中の脂肪酸濃度のリアルタイム測定の可能性を示した。以上のことから、概ね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

近赤外カメラにバンドフィルタを装着し、リアルタイムでの模擬排水中の脂肪酸測定の可能性について検討できたことから、今後は、他の脂肪酸や、組成が明らかな実際の植物油や動物油について、リアルタイム測定の可能性を検討し、実際の現場への適応を検討する。

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Published: 2023-12-25  

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