2021 Fiscal Year Annual Research Report
がんゲノム医療に対応するがん看護専門看護師育成のための介入研究
Project/Area Number |
20H03987
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
村上 好恵 東邦大学, 看護学部, 教授 (70384659)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 芳枝 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (10423419)
川崎 優子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (30364045)
武田 祐子 慶應義塾大学, 看護医療学部(信濃町), 教授 (80164903)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | がんゲノム医療 / 遺伝性腫瘍 / がん看護専門看護師 / 介入研究 / 人材育成 |
Outline of Annual Research Achievements |
「第3期がん対策推進基本計画」の中心であるがんゲノム医療は、既にがんと診断され治療を受けているがん患者に対する「個別化医療」の提供とともに、検査方法によっては遺伝性腫瘍の可能性も明らかとなるため、臨床現場は混乱をきたしている。その背景としては、多くの医療従事者が、患者や家族に対して、どのように対応すればよいのか経験が不十分なため、自分たちに対応できるスキルがないことからくる不安によるものであることが多い。 そこで、遺伝性腫瘍への偏見や苦手意識を持つことなく、がんゲノム医療に携わることができる人材育成を行うために、がん看護専門看護師を対象としたがんゲノム医療における看護師の役割に関する教育プログラムを開発し、介入効果を検証することを目的とした。 2021年度は、新型コロナ感染症拡大による影響のため、関連する国際学会や国内学会に参加し最新の情報を収集することができなかったため、各自が対応してきた事例の振り返りを行い、エッセンスを抽出し、教育プログラム案の基盤作成を行うことに注力した。 がん看護専門看護師を対象とした教育ニーズ調査研究の結果、対象者の背景は3つに分けられた。1つ目は、現在すでに自施設での遺伝カウンセリングへ関与しているがん看護専門看護師であり、実践を行う中での困難なことなどが見られた。2つ目は、これから関与する予定であるがん看護専門看護師であり、がんゲノム医療が一般臨床に組み込まれるようになり、それらを推進する役割を期待されているゆえ、新たな知識等を学習したいというニーズが見られた。3つ目は、現時点では自施設での取り組みの予定はないがん看護専門看護師であったが、がん看護の専門家として自身の学習のために最新の情報を学習したいというニーズが見られた。このようにニーズの背景が異なるため、どのような教育コンテンツが妥当であるのか検討が必要であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症による影響のため、関連する国際学会や国内学会に参加し最新の情報を収集することができなかったこと、各所属先での本務が多忙になり、研究について検討する時間を捻出することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、2017年~2019年科学研究費助成金『がん看護専門看護師を対象とした遺伝リテラシー向上のための教育プログラムの開発』の成果を再度見直し、教育プログラム案に活用する内容を選定する。また、国内外の関連学会の情報を可能な範囲で収集し、教育プログラム案の作成に役立てる。さらに、共同研究者と遠隔で会議を行い、具体的に教育プログラム案の作成に取り組む。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に伴うがん看護への課題に関する取り組み2021
Author(s)
黒澤亮子, 下条奈己, 森口容子, 馬越雅理, 碇美追子, 中村和美, 清水あさみ, 池田睦, 前田久美子, 北爪麻紀, 川又里美, 高地幸子, 祖父江由紀子, 節光江, 村上 好恵
Organizer
第21回東邦看護学会学術集会
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[Presentation] gBRCA status別予後解析と遺伝学的地域性の特徴2021
Author(s)
阿部彰子, 今井芳枝, 香川智洋, 峯田あゆか, 西村正人, 岩佐武
Organizer
gBRCA status別予後解析と遺伝学的地域性の特徴(会議録) 阿部彰子, 今井芳枝, 香川智洋, 峯田あゆか, 西村正人, 岩佐武 第63回日本婦人科腫瘍学会学術講演会
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[Presentation] がん治療に対する納得の尺度開発2021
Author(s)
今井芳枝, 雄西智恵美, 荒堀広美, 川端泰枝, 町田美佳, 徳永亜希子, 榎本葵, 森美樹, 上田伊佐子, 板東孝枝, 高橋亜希, 阿部彰子
Organizer
第35回日本がん看護学会学術集会
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