2022 Fiscal Year Annual Research Report
汚泥減容化とメタン生成促進を目指した超微細気泡に内包させたオゾンによるメタン発酵
| Project/Area Number |
20H04364
|
|---|
| Research Institution | Hiroshima University |
|---|
Principal Investigator |
西嶋 渉 広島大学, 環境安全センター, 教授 (20243602)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日高 平 京都大学, 工学研究科, 准教授 (30346093)
橋本 くるみ 福岡大学, 工学部, 助教 (40821012)
西村 文武 京都大学, 工学研究科, 准教授 (60283636)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
| Keywords | メタン発酵 / 汚泥改質 / オゾン / 超微細気泡 / 汚泥減容化 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
大規模下水処理施設では下水処理によって発生した汚泥をメタン発酵し、余剰汚泥の減容化とメタンとしてエネルギーの回収を行っている。しかし、汚泥の減容化率は30～50％程度にとどまり、結果として汚泥が有する熱量を十分メタンに変換できていない。オゾンを用いて汚泥の生分解性を高める汚泥改質技術はその改善に有効と考えられるが、直径数十μm～数mmの集塊（フロック）を形成している汚泥に、散気管から発生する同サイズの気泡を介してオゾンを供給しても、バルク水中の溶存物質にオゾンが消費され、効果的にフロック内部の汚泥を改質できるのかという疑問がある。本提案では、直径1μm以下の超微細気泡を介してオゾンを供給することで、この課題をブレークスルーし、汚泥改質に必要なオゾン量の削減とその結果として、汚泥減容化を進め、メタン発生率を向上させることを目指した。
研究では、メタン発酵に供する余剰汚泥とともに、メタン発酵された消化汚泥に対して、超微細気泡を使ったオゾン処理を行った。フロック構成細菌の死滅率を指標に余剰汚泥減容化効果を検証したところ、80％の死滅率を達成するために必要とされるオゾン量は、従来の散気管で供給した時の1/3である15mgO3/gSSに低減できることが示された。死滅率約100％まで超微細気泡を使ってオゾン処理した余剰汚泥では、メタン発酵処理におけるバイオガス発生量は、未処理汚泥の約1.8倍に達した。また、消化汚泥を対象に、超微細気泡を使ってオゾン処理した場合のバイオガス発生量は、未処理汚泥の約3倍に達した。
以上の結果より、超微細気泡を使ってオゾンを供給することによって、汚泥改質に必要なオゾン量を大幅に削減でき、汚泥をオゾン改質することで、余剰汚泥のメタン発酵を進めることができるだけでなく、メタン発酵後の消化汚泥をさらにオゾン改質し、メタンへ転換できることが示された。
|
| Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
| Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
