2020 Fiscal Year Annual Research Report
非造影・造影高精細CT画像を融合した早期肺がんの定量的診断の高度化
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20H04551
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
河田 佳樹 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (70274264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仁木 登 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 名誉教授 (80116847)
楠本 昌彦 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 科長 (90252767)
土田 敬明 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (80256239)
松元 祐司 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (00600579)
青景 圭樹 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医長 (20544753)
石井 源一郎 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, 分野長 (00270869)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 早期肺がんの定量的診断 / 非造影・造影高精度CT画像 / 3次元テクスチャ構造解析 / 再発・予後予測 / リンパ節転移予測 / 多元データベース構築 |
Outline of Annual Research Achievements |
がん死因第1位の肺がんの進展度を評価する病期診断は,最適な治療方針の決定に必須であり,TNM分類に基づく.非造影・造影高精細CTは侵襲的検査を前に行う病期診断の基本的検査である.この診断基準は肺がん最大割面の径測定に基づき,主観的な影響を受けやすい.早期肺がんの臨床病期診断に3次元形態および濃度分布の定量的基準を反映させるには,肺がん病態に対する3次元解析結果の説明性や信頼性の向上が重要である. 本研究は,非造影・造影高精細CT画像の肺がん内部と周辺の3次元テクスチャ構造解析を中心とする再現性の高い定量的解析法を探求し,解析結果に関連する肺がん病態を明らかにして早期肺がんの定量的診断の精度向上に貢献する.このために,1. 非造影・造影高精細CT画像・診療情報を集積した多元データベースの構築, 2. 定量的解析結果と肺がん病態の関係データ解析の研究開発, 3.早期肺がんの定量的診断の高度化と信頼性評価に取り組む.当該年度は,1. 及び2.を進めた. 1.非造影・造影高精細CT画像・診療情報を集積した多元データベース(DB)の構築を進め,次の情報検索項目を整備した.(1)原画像DB (非造影・造影高精細CT画像)、(2)臨床情報DB (患者背景[年齢・性別・喫煙歴])、(3) 病理情報DB (組織型・臨床/病理病期・腫瘍径・浸潤径・血管侵襲・リンパ管侵襲・胸膜浸潤・肺腺癌分類・治療方針). 2.定量的解析結果と肺がん病態の関係データ解析のため,以下の手法の調査と開発を進めた.(1) 肺がん領域と周囲既存構造(肺動静脈血管,気管支,胸膜,葉間膜)抽出,(2)肺がん内部と周辺の3次元テクスチャ構造解析法,(3)定量的解析結果と肺がん病態の関係データ解析法.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は,非造影・造影高精細CT画像の肺がん内部と周辺の3次元テクスチャ構造解析を中心とする再現性の高い定量的解析法を探求し,解析結果に関連する肺がん病態を明らかにして早期肺がんの定量的診断の精度向上に貢献することを目指している.このために,非造影・造影高精細CT画像・診療情報を集積した多元データベースの構築に注力し,計画通り多元データベース構築の非造影・造影高精細CT画像・診療情報が蓄積された.肺がん内部と周辺領域をそれらの根底にある構造成分とテクスチャ成分に分離する構造・テクスチャ分離問題として扱い,テクスチャ成分の生成する3次元テクスチャ構造における位相構造を数理的に表現するツールの第1バージョンの開発を進め,定量的表現に期待できる結果を得て国際会議論文として発表した. 今後の研究推進に必要となる多元データベースと,非造影・造影高精細CT画像・診療情報の解析法が整備されつつあり、今年度だけでなく今後も研究を強力に推進することが可能となった.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は,(1) 非造影・造影高精細CT画像・診療情報を集積した多元データベースの構築, (2) 定量的解析結果と肺がん病態の関係データ解析の研究開発, (3) 早期肺がんの定量的診断の高度化と信頼性評価に取り組む. 肺がん病態解析において肺門・縦郭部位の構造は肺がん,リンパ節領域の高精度抽出の障壁の大きな要因と考えられる.肺門・縦郭部位の正常構造モデルを積極的に導入し,肺がん,リンパ節領域を高精度に解析する手法の開発に注力し,今後の研究実施計画を推進させる. 【1】非造影・造影高精細CT画像・診療情報を集積した多元データベースの構築:2つの共同研究施設からデータ提供を受けて解析法の開発とその説明性および信頼性評価のために多元データベースの構築を継続して行う. 【2】早期肺がんの定量的解析と病態の関係データ解析の研究開発:【2-1】 非造影・造影高精細CT画像からの肺がん領域と周囲既存構造の高精度抽出法の開発,【2-2】非造影・造影高精細CT画像の肺がん内部と周辺の3次元テクスチャ構造解析を中心とした再現性の高い定量的解析法の開発,【2-3】定量的解析結果と肺がん病態の関係データ解析の研究開発を継続して取り組む. 【3】早期肺がんの定量的診断の高度化と信頼性評価;【3-1】非造影・造影高精細CT画像の融合による早期肺がんの高精度T・N分類法の開発,【3-2】非造影・造影高精細CT画像の融合による早期肺がんの再発・予後予測及びリンパ節転移予測の開発を推進する. 研究分担者には,非造影・造影高精細CT画像・診療情報の提供,病理・診療情報の提供,臨床的有効性の評価を依頼して研究開発を進める.定量的解析結果と肺がん病態の関係データ解析について得られた結果を取りまとめ,成果の発表を行う.
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Research Products
(3 results)