2022 Fiscal Year Annual Research Report
アイヌ史構築のための基礎作業としてのアイヌ人物史的研究 蝦夷地一次幕領期を中心に
Project/Area Number |
20J00652
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
上田 哲司 国文学研究資料館, 研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | 蝦夷地 / 北海道 / アイヌ / 近世 / 古文書 / 松前藩 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、近世期の蝦夷地(北海道)を訪れた幕府や東北諸藩の武士たちの史料、あるいは、北陸・近畿地方を出自とする場所請負商人たちの史料から、アイヌの人々についての情報を抜き出し、アイヌの人々への幕藩権力の浸透について細かく検討していく、というものであった。このため、東北や北陸、近畿地方に出張して、史料収集を行うことがまず重要であった。当初計画においては、初年度・第二年度に史料収集を重点的に行い、最終年度たる2022年度にその分析と論文投稿を行うことになっていた。しかしながら、COVID-19の流行という予期せぬ事態に見舞われ、特に初年度は史料収集のための出張を行えなかった。そこで、計画は後ろ倒しとなったが、徐々に状況は緩和していき、2022年度には史料収集のため、積極的に出張に行うことができた。 2022年度は、北海道・東北地域のほか、滋賀県や石川県などにも出張し、精力的に史料収集に取り組み、大きな前進を果たした。 史料収集については、調査出張による撮影のほか、購入という手段も用いて行った。本科研費によって購入した史料は、受入機関である国文学研究資料館に収蔵された。これらの史料は、今後は来館者の閲覧に供される。そのため、購入史料は、市民や研究者の共有財産として活用され、多くの研究者によって利用されることで、研究が進展していくことと思われる。 収集した史料の翻刻や分析も進んでいる。その成果は、史料紹介や複数の論文として公表していく計画であるが、今年度中に一定の成果としてまとめ得なかったことは残念であった。次年度以降も場所を変えて研究に取り組んでいくので、次年度以降に活字化を進めていきたい。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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