2022 Fiscal Year Annual Research Report
スーパーカミオカンデにおける超新星背景ニュートリノ探索
Project/Area Number |
20J20189
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
原田 将之 岡山大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | 超新星爆発 / 超新星背景ニュートリノ / ニュートリノ / スーパーカミオカンデ / SK-Gd実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
超新星爆発由来のニュートリノを観測することは超新星爆発機構の理解のために必要不可欠となっており、このニュートリノを観測するための有用な手段として超新星背景ニュートリノ(SRN)が挙げられている。SRNは宇宙初期から起きてきた超新星爆発ニュートリノの重ね合わせであり、そのフラックスは爆発の頻度などに依存するため、爆発機構のみならず、宇宙が誕生してからの恒星進化の歴史への理解が格段に進むと考えられる。 そこで現在スーパーカミオカンデ(SK)実験では検出器にガドリニウムを導入しSRNの反応で生成される中性子の検出効率を向上させる新実験(SK-Gd)が開始された。SRN信号は中性子を伴うため検出効率が向上すると考えられ、また、中性子を生成しないバックグラウンドについては大きく削減できると期待される。 現在は質量濃度0.011%のGdをSKに導入しており、2022年度にはさらにGdを追加し、0.03%での観測が始まった。2022年度には、0.011%Gd濃度での中性子線源測定の結果から中性子同定効率とその不定性をまとめ、国際会議で報告した。 また、後半には0.011%Gd濃度の観測データを用いたSRN探索を行った。その際には物理解析経験を多く持つ共同研究者との打ち合わせを密に行い、解析フレームワークの構築を行なった。結果からの考察の際には超新星理論を専門としている研究者の方と直接議論し、結果から導き出せる物理について理解を深めることができた。 この結果について、研究会や日本物理学会で報告し、2023年度には国際会議での発表、また論文執筆を考えている。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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