2022 Fiscal Year Annual Research Report
The mechanism for the establishment of dominant party systems in Georgia
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20J21475
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古澤 卓也 東京大学, 法学政治学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | ジョージア / 比較政治 / 権威主義 / 優位政党 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の最初の三カ月は、昨年度に引き続きカリフォルニア大学で在外研究を行い、昨年度制作したフォーマルモデルを改良した。本モデルは、非民主主義国の指導者が与党を形成する条件と、それが長期的に持続する条件を分析するものである。本モデルによれば、指導者が与党を形成するのは、エリートが指導者に対して強すぎず、弱すぎない場合である。しかしエリートの自前の政治資源が低い場合、この与党は早期に崩壊してしまう。7月に早稲田大学で開催された計量・数理政治研究会夏季集会にて、改良版のフォーマルモデルを発表した。 8月から現在までジョージアの首都トビリシに滞在し、現地調査を行っている。具体的には、現地専門家への聞き取り調査と、選挙結果や新聞等の文書資料の収集をもとに、今日の与党「ジョージアの夢」内部の指導者・エリート間関係を分析している。これまでの分析によれば、ジョージアの夢体制の特徴は公職の頻繁な無軌道なローテーションである。例えば、中央政府の法執行機関で働いていた人物がいきなり地方の市長に任命され、一期務めたのち、中央政府の別部門に異動する、といった事例が多々見受けられる。既存研究によれば、こうした人事ローテーションは特定のエリートが公職を基盤にして個人的なネットワークを形成することを防ぐ一方で、政治家や官僚のパフォーマンスを低下させ、社会の反発を招く。しかし今のところ、ローテーション戦略に対するバッククラッシュは見られない。現在、市長と国会議員の職歴に関するデータセットを作成中であり、これをもとに当事者に対するインタビューを通じて、ローテーションの実態に対するさらなる研究を行う予定である。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)