2022 Fiscal Year Annual Research Report
建築の形態を考慮した居住者の環境適応の評価に関する研究
Project/Area Number |
20J23025
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菅野 颯馬 早稲田大学, 創造理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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Keywords | 環境適応 / 被験者実験 / 緑化 / 認知機能 / 視線分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 窓や屋内植物が在室者の心理に与える影響に関する被験者実験 模擬オフィスでの被験者実験により、窓の有無や植物の机上を含む配置が異なる6条件において、在室者が持つ空間の印象や知的生産性を分析した。窓があり植物が机上にある場合に、空間の印象や作業性に関する心理申告が向上した。また、視線計測により、窓や植物を配置した部屋では、視覚的な探索量が印象の申告値や作業性の心理申告の向上と相関することを明らかにした。研究成果は日本建築学会環境系論文集に採用された。 2) 視線計測を用いた観葉植物による認知機能改善効果の研究 被験者実験により、植物、造花、本を机上に設置した場合に絞った模擬オフィスで、屋内植物が人間の認知機能を向上させる構造を認知作業と視線計測を用いて検討した。被験者に創造性を要するタスクと、作業記憶を要するタスクを行わせ、休憩時の視線を計測した。植物がある条件では、休憩中の固視数が有意に低下しており、認知負荷が小さいことを明らかにした。この結果は、作業の休憩時に認知負荷の少ない植物を眺めることで注意力が回復するという仮説と整合している。成果は査読付きの英文ジャーナルに採択された。 3) 建築環境を模擬したグロースチャンバーでの観葉植物の生育実験 3種類の観葉植物の生育に必要な光量を、グロースチャンバーを用いた実験により明らかにした。本実験に用いた耐陰性の観葉植物では、一般的なオフィスの机上面に相当する照度と照射時間でも枯死せず、生育できること確認した。また、観葉植物への室内での補光を想定し、露光量を500 lxから1500 lxに増加させると、相対生長速度は増加するが、葉重比は減少することを明らかにした。単位葉面積あたりの光合成速度の向上を定量的に示した。本成果は査読付きの国際学会に採択され、2023年度の6月に発表を予定している。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)