2020 Fiscal Year Research-status Report
日本におけるピアノの遠隔教育に関する基礎研究―メディア環境にともなう変容と実態―
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20K00252
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長岡 功 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (50217973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 浩基 島根大学, 学術研究院教育学系, 教授 (50322219)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 足羽章 / ピアノ教育 / 安藤仁一郎 / 遠隔地 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,①ピアノの遠隔教育(通信教育を含む)とメディアの相関の史的変遷 ② NHK教育テレビ番組「ピアノのおけいこ」にみるピアノの遠隔教育の検証 ③ ピアノの遠隔教育の効果と限界 ─対面及び遠隔地移動レッスン志向の現実─ ④ ICTを用いたピアノの遠隔教育の現状 の4点について検討する計画であった。 ところが,年度当初からコロナ禍の影響を受け,勤務地からの移動が著しく制限されたことから,令和2年度は上記①,③,④に絞って,リモートや郵送による資料・情報収集を行った。 ①については,鳥取童謡おもちゃ館「わらべ館」(鳥取市)に所蔵されている日本コロムビアの名プロデューサーであった足羽章(1912-1999,鳥取県出身)の遺品の一部から,足羽が手がけたと思われるブルグミュラーやツェルニーの練習曲,ソナチネ・アルバム,ソナタ・アルバム等のピアノ教育用のLPレコードが見つかった。しかし,足羽がこれらの企画,リリースにどのように携わったかは十分に解明できなかった。遺品のレコードは段ボール20箱ほどあり,引き続き探索および分析を行いたい。 ③では,遠隔地移動レッスンを展開した安藤仁一郎のピアノ指導について資料収集を行った。特に安藤の遺族から,長野県と福岡県で発足した安藤による研究会の会報,記念誌等の提供を受け,研究代表者はそれらの内容を分類し,遠隔地移動レッスンやセミナー等の実態を解明する基礎資料を整えた。 ④では,令和2年11月29日(日)に,岡山県音楽教育学会第23回研究大会として「オンラインを用いた授業・レッスンの工夫」と題し,ピアニストの智内威雄氏によるオンライン講演・ディスカッションが行われた。研究代表者は同学会理事長として企画,運営に携わり,事前事後の過程で智内氏とやりとりを重ねるなかで,ICTを用いたピアノの遠隔教育の現状について情報収集をすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響で勤務地からの移動が著しく制限され,当初予定していた国内,海外での資料収集,聞き取り調査がまったくできなかった。辛うじてリモートによる情報収集や郵送による資料収集等,できることは行ったが不十分な状態である。これにともない公開可能なほど成果を蓄積,整理することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナの感染拡大が収束に向かい,移動の制限が緩和されれば,令和2年度に後回しにした諸作業を迅速に進めていきたい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響で勤務地からの移動が著しく制限されたため,当初予定した旅費をほとんど使用することができなかった。新型コロナの感染拡大が収束に向かい,移動の制限が緩和されれば,作業を再開し未使用の旅費を執行する計画である。
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