2021 Fiscal Year Research-status Report
日本におけるピアノの遠隔教育に関する基礎研究―メディア環境にともなう変容と実態―
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20K00252
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
長岡 功 岡山大学, 教育学域, 教授 (50217973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 浩基 島根大学, 学術研究院教育学系, 教授 (50322219)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 足羽章 / ピアノ教育 / 安藤仁一郎 / 遠隔地 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年目もコロナ禍の影響で,研究代表者,分担者それぞれの勤務地から遠方への移動が制限されたため,各自が近隣地域で可能な資料収集を行うとともに,オンラインミーティングや郵送,メール等で情報共有を図った。以下,当初計画の4項目について報告する。 第一に「ピアノの遠隔教育(通信教育を含む)とメディアの相関の史的変遷」については,引き続き日本コロムビアのプロデューサー足羽章の業績に着目し作業を行った。鳥取童謡おもちゃ館「わらべ館」(鳥取市)所蔵の足羽の遺品から,足羽が手がけたと思われる遠隔教育に関わるピアノ教育用の各種教材について調査を行った。2022年は足羽章生誕110年にあたる。年度をまたいだが,同館では4月から「足羽章展~歌とともに歩んだ人生」が開催され,それにあわせて来鳥されたご遺族と面会する機会も得て,新たな情報収集をすることができた。 第二に「NHK教育テレビ番組『ピアノのおけいこ』にみるピアノの遠隔教育の検証」については,テキスト及びピアノ教育雑誌等の記事を収集した。雑誌には講師が代わる都度,記事が掲載され講師の方針や意図,選曲等を分析することができた。 第三に「ピアノの遠隔教育の効果と限界─対面及び遠隔地移動レッスン志向の現実」では,遠隔地移動レッスンを展開した安藤仁一郎について資料・情報収集を行った。戦後まもない長野県における安藤の活動について,その端緒を知る90代の関係者と接点ができ,研究代表者が電話やFAX等で連絡を取り、新たな情報収集を進めた。 第四の「ICTを用いたピアノの遠隔教育の現状」については,コロナ禍で取り巻く状況がめまぐるしく変化し,丸2年を過ぎて国内でも当たり前に行われるようになってきており,事例の絞り込み自体が難しくなってきている。そのため本項目の研究の方向性を今後どうするか模索中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響で勤務地からの移動が著しく制限され,当初予定していた国内,海外での資料収集,調査がほとんどできなかった。オンラインによる情報収集や近隣地域での資料収集等,できることは可能な限り行ったが積み残した作業や課題は多い。
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Strategy for Future Research Activity |
移動制限が緩和されれば,未着手の諸作業を迅速に進めていきたい。
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Causes of Carryover |
前年度と同様に,上記理由から,予定していた旅費をほとんど使用することができなかった。今後,移動制限が緩和されれば,作業を再開し未使用の旅費を執行する計画である。
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