2021 Fiscal Year Research-status Report
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20K00352
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Research Institution | Kyoto Koka Women's University |
Principal Investigator |
朝比奈 英夫 京都光華女子大学, キャリア形成学部, 教授 (50248936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 洋治 山形大学, 地域教育文化学部, 教授 (60165397)
池原 陽斉 京都女子大学, 文学部, 講師 (70722859)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 万葉集 / 伝来 / 享受 / 校本 |
Outline of Annual Research Achievements |
『万葉集』自体の伝本と、万葉歌を採取するかな文献との間に見られる個々の歌本文の対応や異同を精密に調査し、それを具体的に明示する校本を作製することを目的にして研究を進めた。 当初計画では、2020年度に万葉集次点本のうち片仮名訓本の調査と平安時代私家集『家持集』伝本の調査、2021年度に『万葉集次点本対校表』の作成と平安時代私家集『人麿集』・『赤人集』・『家持集』諸伝本の本文の調査、検討及び校本の作成を行う予定であった。 コロナ感染症拡大の影響で、研究の進行に遅延を来たしたため、当初計画のうち、 万葉歌人の名を冠する私家集(『人麿集』、『赤人集』、『家持集』)の本文調査と校本の作成準備に注力することとした。 現在、『人麿集』各系統の入力と校正を進めた。具体的には、『私家集大成』の四類本の本文を調査を終了し、この他の伝本の調査を続行している。調査方法は、『冷泉家時雨亭叢書』所収の善本を活用し、より古態をとどめた本文による、資料的価値の高い校本の作成を目指す。 当初計画のうち、具体的な研究の進捗状況の確認のため、代表者・分担者間の連絡を密に行ない、京都や東京で研究会を開催し、調査内容についても相互参照して、以降の方針を策定することとしていたが、対面での研究会開催が困難なため、研究会の開催は見送った。研究対象と作業内容が遠隔通信に馴染まない性格を持っているので、コロナ感染症などの社会情勢を見極めて、研究開催を実現する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
『人麿集』・『赤人集』・『家持集』諸伝本の本文の調査、検討及び校本の作成を進めているが、対象となる伝本の数が多いので、適切な提示の仕方を確定するのに難航している。まずは、この点の検討と決定を急ぎ、校本の作成を軌道に乗せたい。 コロナ感染症拡大による制限のため、伝本調査に出向いて撮影などを行うことができなかった。今後の社会情勢を見極めて、順次、調査に着手したい。 コロナ感染症に対応するため、想定外の校務が重なったことも、研究の進捗に大きく影響を与え、当初計画よりも遅れての進行になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
『人麿集』・『赤人集』・『家持集』諸伝本の本文の調査、検討及び校本の作成を進めており、伝本数が多いことに適応した適切な提示の仕方を確定する必要がある。この点の検討と決定を急ぎ、校本の作成を軌道に乗せる。その成果を年度内に学術誌に掲載することを目指す。 鶴岡郷土資料館の万葉集版本の書き入れ本の撮影を予定している。現在の見通しでは、2022年8月~9月に、研究代表者、研究分担者が全員参加で現地に赴き、撮影と調査を行う計画である。 『藻塩草』の万葉集本文の調査を、渋谷虎雄氏等の先行研究を受けて実施し、『藻塩草』の写本の校異本文を一覧にする予定である。『藻塩草』に関しては、版本ではなく、数本の写本を用い、よりよい本文で万葉集の本文を考察する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ感染症予防で旅費を使用しなかったため。
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Research Products
(1 results)