2022 Fiscal Year Research-status Report
The Moneyers in long-eleventh century England and their places in Europe
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20K01041
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
鶴島 博和 熊本大学, 大学院教育学研究科, 名誉教授 (20188642)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 銭貨製造人 / 銀貨 / 銭貨製造場 / 『ドゥームデイ・ブック』 / 交易 / 海域 / イングランド / 11世紀 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、7月に渡英し、7月4日にLeeds International Medieval Congressで'Herring, Market and Salt-production in Domesday 'Broads'と題する報告を行った。 しかし、その後、現地でコロナに罹患し、共同研究者であり現在イギリスにおけるDomesday Book研究の最大の牽引者であるロンドン大学歴史研究所上席研究員David Roffe博士のもとで療養し、症状は軽度であったために、主として氏の所有する文献と史料を使って研究を進めた。それをもとに、2023年5月に名古屋大学で開催される日本西洋史学会で、ケンブリッジ大学教授Rory Naismith博士と、三人共同でのミニシンポジウム「Domesday Book からみた銭貨製造人 (moneyers) の社会 」を企画し採択された。 2022年3月15日に開催された小澤実立教大学教授が代表を務める基盤研究(A)(一般)「前近代海域ヨーロッパ史の構築:河川・島嶼・海域ネットワークと政治権力の生成と展開」で開催されたオンラインシンポジウム「天草灘かくれキリシタンの世界:松浦家文書から見た生業、交易、島嶼ネットワーク」において、鶴島の成果『肥後国天草郡-町田組・大江組大庄屋松浦家資料集』(刀水書房、2021)を、3人の論者と3人のコメンテータとともに、海域と島嶼という観点からの分析を試みた。この報告は論文として2022年度内に公刊された。 2023年1月31日付で、「長い11世紀のイングランド:北西ヨーロッパ海域におけるその構造と位置 c.960~1135年」で博士(文学)の学位を授与された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度の研究の最大の眼目は、これまでの40年間以上の研究の総決算としての著作『長い11世紀におけるイングランドの形成とジェントリ』(岩波書店)を出版することであった。現在初校の直前にあり、2022年7月にLeeds International Medieval Congressで研究論文発表を行ったのち、ロンドン大学歴史研究所と大英図書館で、拙著における引用文献と史料の校正と校訂を行う予定であった。それが、コロナウィルスに罹患したために、図書館や研究所での作業を断念せざるをえなくなったため、畏友でDomesday Bookの指導的研究者であるDavid Roffe博士のもとで、Domesday BookのDigita Text Projectに参加し、科研研究を継続したが、当初の目的達成が2023度に延期されたためこの評価とした。なおこの時の成果は2023年度の日本西洋史学会で開示する。また、拙著の初校は、再編集の上、2022年10月31日に九州大学へ博士学位請求論文として提出され、審査を経て2023年1月31日に学位が授与された。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、5月12日、大阪大学でワークショップ、「史料論の新地平:学としての道:デジタルテキスト」をロンドン大学のDavid Roffe、東洋大学教授鈴木道也、東大史料編纂所助教中村覚、千葉大学助教小風尚樹、大阪大学教授藤川隆男ともに開催し、日本にDigital Domesday Text Projectの研究チームを作ることで合意し、今年度中にその最初の一弾であるLinclonshire分をWEB公開する。 5月21日に名古屋大学で開催される日本西洋史学会でミニシンポジウム「 Domesday Book からみた銭貨製造人 (moneyers) の社会」をケンブリッジ大学教授Rory Naismithとロンドン大学歴史研究所上席研究員David Roffeとともに開催し、本科研研究の結論への道筋をつくる。 拙著『長い11世紀におけるイングランドの形成とジェントリ』(岩波書店)を今年度中に出版する。
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Causes of Carryover |
コロナのため、海外からの研究者招聘を断念したため。
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Research Products
(7 results)