2023 Fiscal Year Annual Research Report
Is the plant ash glass found in East Asia from West Asia? -Basic research for elucidation of glass trade route-
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20K01116
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Research Institution | Nara National Research Institute for Cultural Properties |
Principal Investigator |
田村 朋美 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 主任研究員 (10570129)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 植物灰ガラス / 西アジア / 同位体比 / 中央アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
弥生~古墳時代の日本列島には大量のガラス玉が流通していた。そのほとんどが日本列島外からの舶載品であり、生産地の解明が重要な課題である。弥生~古墳時代に流通したガラス玉は、世界各地で出土するガラス製品の化学組成との比較から、ユーラシア大陸の各地からもたらされたものであることが明らかとなってきた。一方で、化学組成による生産地研究では、「東アジア」「インド~東南アジア」「地中海世界」「西アジア~中央アジア」といった大きな地域的まとまりを示すにとどまっている。本研究では、より具体的な生産地推定のためのアプローチとして同位体比分析に注目し、データの蓄積を進めた。 ガラス製遺物の産地推定を行う上で有効な分析手法としては古くから鉛同位体比分析が利用されてきた。一方、鉛含有量の少ないアルカリガラスについては、Sr同位体比による産地推定を試みた。特に、本研究では、化学組成から西アジアまたは中央アジア産の可能性が高いと考えられている植物灰ガラスについて、Sr同位体比分析を実施した。その結果、日本列島に流入した植物灰ガラスには、西アジア産のものより明らかに高いSr同位体比をもつものが存在することが明らかとなった。中央アジアで生産された可能性を示唆する結果として注目される。このように、本研究では元素分析と様々な同位体比分析を組み合わせることによって、従来の分析手法では特定することのできなかった日本出土古代ガラスの生産地に関する新しい知見が得られた。 最終年度である令和5年度は、これらの成果について複数の学会で報告した。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] 古代ガラスビーズから見た地中海と日本のつながり2024
Author(s)
田村朋美
Organizer
International Symposium Glass Beads Changed the World: Production, Trade and Social Network Global Mediterranean at the National Museum of Ethnology
Int'l Joint Research / Invited
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