2023 Fiscal Year Annual Research Report
最先端分析により明治・大正期の古典的鉱物標本を再評価する
Project/Area Number |
20K01121
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
下林 典正 京都大学, 理学研究科, 教授 (70235688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白勢 洋平 愛媛大学, 理学部, 助教 (50793824)
延寿 里美 愛媛大学, 理工学研究科(理学系), 助教 (40844296)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 鉱物標本 / 博物館 / 記載鉱物学 / 新鉱物 / 日本新産鉱物 / 比企忠 / 非破壊分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も標本整理の主導を委託していた在京の研究協力者の方の招聘が実現できなかったため、博物館資料の整理・データベース化については計画に大きな遅れが生じたままで、結局は補助事業期間内での完成には至らなかった。ただ、研究代表者が研究協力者を訪問して、これまでの標本整理メモや入力データなど一式を引き継いで京大に持ち帰り、研究分担者を京大へ招聘して詳細な打合せを行ない、補助事業期間内に新規採用された総合博物館助教の方もグループに加えた新しい体制で標本整理・データベース化を進めていく方針を打ち立て、引き続き標本目録の作成を目指すことになった。 一方の記載鉱物学的研究については、これまでの成果である新鉱物1種と日本新産鉱物11種を再整理し、特に新種である「浅葱石」に関しては専門誌での論文公表を行った。また、京都府和束町に新たに開拓した新産地への稀産鉱物調査や神奈川県三浦半島部への地質調査を実施してさらなる稀産鉱物の発見・採取に努めた。また、“光るオパール”中に含まれる新鉱物として大きな話題になった「北海道石」の第一記載者を本学博物館に招聘し、収蔵標本を一緒に評価するとともに、主に水銀鉱物と共生する可能性のある有機鉱物に関して教示を受けた。これにより総合博物館に古くから収蔵されている標本からも新しい有機鉱物が発見される可能性がわかり、別途研究計画を作成して近々着手しようと考えている。 さらに、初年度に導入したX線分析顕微鏡の試料ステージや試料の固定方法に工夫を重ねて、より小さなサンプルからもデータが取れるように非破壊条件下での分析法の改良に努めた。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Asagiite, NiCu4(SO4)2(OH)6・6H2O, a new member of the ktenasite group from the Nakauri mine, Shinshiro City, Aichi Prefecture, Japan.2023
Author(s)
Nishio-Hamane, D., Yajima, T., Shimobayashi, N., Ohnishi, M. and Niwa, T.
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Journal Title
Journal of Mineralogical and Petrological Sciences
Volume: 118:024
Pages: 1-8
DOI
Peer Reviewed
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