2021 Fiscal Year Research-status Report
Establishement of museum collection using material from field ecological surveys
Project/Area Number |
20K01135
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Research Institution | Administrative Agency for Osaka City Museums |
Principal Investigator |
谷田 一三 地方独立行政法人大阪市博物館機構(大阪市立美術館、大阪市立自然史博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪, 大阪市立自然史博物館, 外来研究員 (20167505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 吏樹郎 地方独立行政法人大阪市博物館機構(大阪市立美術館、大阪市立自然史博物館、大阪市立東洋陶磁美術館、大阪, 大阪市立自然史博物館, 主任学芸員 (90321918)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 琵琶湖 / 流入河川 / 水生昆虫類 / トビケラ目 / 幼虫 / カワゲラ目 |
Outline of Annual Research Achievements |
1992年から1996年にかけて実施した「琵琶湖とその集水域おける底生動物の基礎的研究(琵琶湖博物館開設準備室プロジェクト)」の生態的・生物分布的研究で取得した,琵琶湖と流入河川を含む滋賀県下の水生昆虫類(幼虫を主体とする)について,分類同定を再精査するとともに,大部分は液浸標本として保管・仮登録するとともに,一部の標本については,その乾燥標本を作製した.今年度に完了した滋賀県産の標本点数(記録数)は合計1074点(件),そのうちカゲロウ目は8件,カワゲラ目は26件,トビケラ目は1036件であった.種数(属以上のタクサを含む,河川水辺の国勢調査のカウント法に従う:属レベルなどで同一属の種が記録されているときは,種名の確定していない種類はカウントしない)は,カゲロウ目が7種(種類),カワゲラ目が18種(種類),トビケラ目(種類)が130種であった.適宜,大阪市立自然史博物館と琵琶湖博物館に収納・保管の予定である.また,この成果の一部は,西野麻知子編「「琵琶湖の生物はいつ、どこからきたのか?(仮題)」の図書の1章として印刷公表が決まっている. 琉球列島(1974年以降,琉球大学などとの共同研究),尾瀬が原の総合調査(1980年以降:第2次及び第3次)などの,主に日本各地のトビケラを中心とした水生昆虫類の生態調査標本の,一次整理を進めた. 詳細な位置情報(都道府県,地域,地名,緯度,経度,標高など)の登録システムを確立した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染の拡大に伴い,新たに新鮮標本を得ることができなくて,液浸標本から乾燥系標本を作製する技術の確立については,やや進捗が遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度にほぼ完了した琵琶湖及びその流入河川の水生昆虫(幼虫)については,琵琶湖博物館及び大阪市立自然史博物館への移管と登録を進めるとともに,カタログ,分布情報などについての,報文をまとめる.また,同時に採集したトビケラ成虫についても(ほぼ整理が完了済),整理,保管,登録を進める.その他の生態的,あるいは総合調査の標本については,上記の整理と管理で取得した方法などを活用して,保管,登録などを進める.
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Causes of Carryover |
現地調査が実施できなかったために.次年度使用額が発生.次年度には旅費と人件費などとして使用の予定
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