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2021 Fiscal Year Research-status Report

The importance of accounting data in explaining asset return

Research Project

Project/Area Number 20K02020
Research InstitutionHosei University

Principal Investigator

高橋 美穂子  法政大学, 経営学部, 教授 (20438104)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords資本コスト / 期待リターン
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、会計情報と株主資本コスト(割引率)の関係を探求することを通して、資産価格理論における会計情報の有用性を明らかにすることである。今年度も、関連する先行研究の文献調査を行い、そこで示されている理論モデルや分析枠組み、さらに分析結果の検討を行った。
資産価格の変動は、利益やキャッシュフローなどのフロー情報のみならず、資本コストの改定によってもたらされることが明らかにされてきた。一方で、これまで資本コストの推計に用いられてきたファクターモデルと実際の市場データの整合性には疑問が呈されている。
こうしたことを背景として、資本コストの推計に焦点をあてて会計情報の有用性を検証する研究が見られるようになっている。例えば、小野・村宮(2017)では、現在価値恒等式を用いて、(対数変換した)期待リターンが時価簿価比率とROEで説明できることを示した上で、これらの会計情報に基づく変数を用いて推計した期待リターンの方が、CAPMやFama and French(1995)の5ファクターモデルよりも相対的に優れた期待リターンの推計値を得ることを示唆する分析結果を得ている。
さらには、なぜ資本コストの推計に寄与する内容を会計情報が提供するのか、いかなる会計原則や会計手続きがこれに寄与しているのかを説明しようとする研究が理論と実証の両方で新たに展開されている。
資本コスト推計における会計情報の貢献を明らかにしている先行研究の中には、システマティックリスクを説明したものなのか、ポートフォリオレベルでは分散可能な企業の固有リスクを含んだリスクに対する説明なのかが明示されていない場合がある。資産価格理論と整合するリスクは前者のものであるから、先行研究で示された発見事項を解釈し、その知見に基づいて整合的に研究を発展させる上では、いずれのリスクを検討した研究内容なのかを正しく把握する必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2021年度は、先行研究の文献調査ならびに実証分析を行うことを計画していたが、実証分析を進めることができなかったため。

Strategy for Future Research Activity

先行研究の内容を踏まえた上で、実証分析を実施する。またその内容をワーキングペーパーとしてまとめ、研究会や学会などで発表することで、研究内容の改善を図る。

Causes of Carryover

新型コロナ感染症の影響により、学会や研究会がオンライン開催となったことで、予算計上していた旅費が使用できなかった。
2022年度は情報収集ならびに意見交換を図るため、学会や研究会に対面で参加することを予定しており、旅費を使用する予定である。また本研究課題に関する研究会を開催するにあたり、講師への謝金や旅費を支払う予定である。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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