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2023 Fiscal Year Research-status Report

障害者の親亡き後を見据えた地域生活支援拠点の在り方

Research Project

Project/Area Number 20K02253
Research InstitutionKyoto Notre Dame University

Principal Investigator

矢島 雅子  京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 准教授 (60581600)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords地域生活支援拠点等 / 親亡き後 / 社会資源 / ニーズ
Outline of Annual Research Achievements

京都市と西宮市に在住している障害のある人の生活課題と地域生活支援拠点等に対するニーズを明らかにするために、質問紙調査(2020年11月~2021年3月)とインタビュー調査(2021年7月~2021年11月)を実施し、2023年度はその調査結果を報告書にまとめた。そして、調査の報告会を実施した(2023年9月9日)。調査報告会には20名程の当事者家族が参加し、親亡き後の不安や地域生活に必要とされる社会資源について話し合った。当事者の親は、将来の見通しが立たず、漠然とした不安を抱えていることが確認できた。そこで、参加者に『生活サポートブック』の作成を提案し、賛同が得られた当事者家族2名と『生活サポートブック』の作成に取り組んだ。『生活サポートブック』には当事者の現在の暮らしや将来の希望を自由に記入できる欄を設け、生活に役立つ福祉の情報も掲載した。当事者家族2名とは5回集まり、全体構成や原稿の推敲を重ねた。また、西宮市の地域生活支援拠点である「地域共生館ふれぼの」を視察し、地域生活支援に必要な社会資源についても情報収集をした。『生活サポートブック』は2024年3月に刊行し、当事者や家族、支援者に配付している。今回、『生活サポートブック』の作成を通じて、医療的ケアを必要とする当事者と家族の生活実態を知ることができた。親亡き後を見据えて家族はグループホームを探しているが、医療的ケアが必要な当事者が即入居できるグループホームは不足している。また、訪問看護やデイサービス等の福祉サービスを利用しても、親亡き後の不安は払拭されていないことを確認した。障害種別によりニーズは異なり、多様なニーズを充足できる社会資源の開発が喫緊の課題であることが明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当事者家族のニーズは調査によって情報収集ができたが、地域生活支援拠点等に従事する支援者から情報収集することはできていない。また、当事者や家族、支援者を対象としたグループインタビュー調査は計画はしているが、実施ができていないため、研究がやや遅れている。

Strategy for Future Research Activity

質問紙調査の自由記述内容について、障害種別によって生活課題は異なるのか分析する。また、京都市において地域生活支援拠点等の整備に従事している支援者にインタビュー調査を実施し、社会資源の整備状況や支援の課題について分析を行う。さらに、西宮市の青葉園が取り組んでいる「本人中心支援計画」の効果を検証するために、青葉園を視察する。そして、「本人中心支援計画」を京都市においてどのように導入したら良いのか、考察していく。以上を踏まえ、京都市と西宮市の地域生活支援拠点等の特徴を比較し、今後の支援体制を支援者ならびに当事者や家族とグループインタビューで話し合い、必要とされる支援体制を提言する。

Causes of Carryover

地域生活支援拠点等の整備においては、当事者ならびに家族のニーズを支援者と共有し、必要な社会資源の調整や開発に取り組む必要がある。2023年度に開催した調査報告会では当事者家族同士でニーズや要望を話し合うことはできたが、地域生活支援拠点等の整備に従事する支援者も交えて話し合うことが出来なかった。2024年度は支援者と当事者ならびに家族を対象にグループインタビューを実施し、地域生活支援拠点等の展望を明らかにしていく。また、京都市や西宮市の地域生活支援拠点等の特徴を明らかにするために、支援の拠点となっている事業所を視察し、支援者から情報収集を行う。グループインタビューや視察を行う上で旅費や謝金が必要となる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 障害のある人と家族が親亡き後を見据えて地域生活に望むこと2024

    • Author(s)
      矢島雅子
    • Journal Title

      関西社会福祉研究

      Volume: 10 Pages: 67-79

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2024-12-25  

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