2021 Fiscal Year Research-status Report
A comparative study on technology for elderly care between Japan and Germany
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20K02256
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山口 宰 大阪大学, 人間科学研究科, 特任准教授 (10756901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山井 弥生 (斉藤弥生) 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (40263347)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 介護 / テクノロジー / 高齢者 / ロボット / ICT化 / 生産性向上 / 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
①2021年8月から11月にかけて、地域密着型通所介護(デイサービス)の利用者を対象とし、コミュニケーションロボット「PALRO」による介入が、認知症高齢者および介護スタッフに与える影響について、実証実験を実施した。この結果、介護現場におけるテクノロジーの活用が、認知症高齢者のコミュニケーション量を増加させ、生活の質の向上および介護スタッフの業務負担の軽減の効果をもたらす可能性が明らかになった。 ②2020年度に実施した「介護記録のICT化が介護職員にもたらす効果と導入への課題に関する研究」をもとに、介護業務のICT化が介護現場の生産性向上にもたらす影響に関する調査・研究を実施するために、介護事業者および関係団体に対して調査協力を依頼し、検討会を実施するとともに、予備的調査を行った。 ③2020-21年度に認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)および地域密着型通所介護(デイサービス)をフィールドとして実施した、コミュニケーションロボット「CommU」および「PALRO」の介入が認知症高齢者および現場で働く介護職員にもたらす効果に関する研究成果を、各種招待講演の場において発表した。 ④国内外における介護とテクノロジーに関する研究のレビューを行うとともに、日本の介護現場におけるテクノロジー導入の可能性と生産性向上に関する課題について、ヒアリングを実施した。また、国内外の研究者と定期的に情報交換・検討を行う場を設置した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19の感染拡大に伴う緊急事態宣言および蔓延防止等重点措置の発令、フィールドとしている高齢者施設におけるクラスターの発生等により、現場における実験・調査を実施することが困難になり、予定より遅れが生じている。また、渡航制限により、ドイツにおける共同研究においても遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、これまでの日本での研究結果をもとに、フランクフルト応用科学大学自立生活研究所および関連施設において共同研究を実施する計画である。しかしながら、COVID-19の状況によっては海外渡航が制限される可能性があるため、オンラインの活用等、研究の推進方策については検討を続けていく。
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Causes of Carryover |
COVID-19の感染拡大により、高齢者施設をフィールドとした研究を実施することが困難になり、また渡航制限によりドイツにおける共同研究に遅れが生じたため。感染状況を鑑み、フィールドにおける調査実施費用および共同研究の渡航費用に充当させる予定である。
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Research Products
(6 results)