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2021 Fiscal Year Research-status Report

起立性調節障害の児童生徒における居場所の有用性と自己肯定感の向上に関する研究

Research Project

Project/Area Number 20K02314
Research InstitutionOsaka University of Human Sciences

Principal Investigator

萩原 昭広  大阪人間科学大学, 人間科学部, 助教 (70845750)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords居場所支援 / 起立性調節障害 / 自己肯定感 / 学生ボランティア / 交流
Outline of Annual Research Achievements

起立性調節障害に関する先行研究のレビューを踏まえた上で、病気の特性や関わり方において配慮を要する点や居場所支援を行うにあたり、必要となる環境の設定について理解を深め、居場所支援を実際に運営する学生ボランティアとの共有を図ることができた。
昨年度から続いているコロナウイルス感染拡大に伴うまん延防止等重点措置が日本各地で実施されたことにより、研究上予定していた月2回の実施を年間を通して行うことができず、14回の実施に留まった。居場所支援の実施状況としては、ある程度固定化されたメンバーが参加する形に落ち着いてきていることから、子どもたち自身の近況報告や好きな趣味(ゲーム等)を実際に対面しながら行うことでかなりの満足感が得られているようである。
保護者に対しては、子どもたちが活動する様子を見ながら談笑することができる場を会場内に設けており、研究者も保護者の会話に入ることにより、これまでの子どもの病歴や現在の生活状況などの話を伺うことができた。特に今年度は大学受験に大きく関わる高校3年生が複数いたため、下半期は大学受験に関する話が保護者間での中心の話題となっていた。結果、全日制の大学に2名が入学し、大学生として新年度を迎えることになった。
また、全国で先駆的な居場所実践を行っている施設に調査に出向き、理事長からお話を伺う機会を得た。居場所の運営については一過性のものではなく、継続して実践を行っていくための仕掛けづくりや担い手の育成、地域住民の声なきニーズをいかに拾い上げ、言語化し、実践につなげていくかという示唆を得ることができた。
昨年度末に実施した運営主体である学生ボランティアの座談会についてのテープ起こしを行い、語りの分析を行った。分析結果については学会報告を行い、各学会員からの意見などから、今後の研究の方向性についての示唆を得ることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

昨年度よりは居場所支援を実施できた回数は増えたものの、感染防止対策を遵守するという観点から、飲食を伴う活動や密を生じる活動を避ける必要があるため、子どもたちが希望する活動やイベントの企画・実施を制限、延期せざるをえなかった。
居場所で行われる対面による交流により、場に対する所属感については子どもたちはそれぞれ得られたものの、自己肯定感の向上や有用感につなげるまでには至っていない。

Strategy for Future Research Activity

起立性調節障害の居場所支援に参加する子どもやその保護者に対するインタビューを実施し、分析を試みたい。その分析から、当事者である子どもたちが抱いている居場所に対する思いや必要性、存在意義を明らかにしていきたい。
また、保護者へのインタビューも合わせて実施し、起立性調節障害を発症した我が子に対する当時の親としての思いや、居場所支援に出会う前と居場所に参加した後の我が子の変容、我が子の将来についてなどの語りから、親の目線から見た本居場所の有用性や存在意義について明らかにしていきたい。
そしてそこから、それぞれの分析をもとに、学会での発表や論文作成につなげていきたい。

Causes of Carryover

コロナウイルスによる活動制限のため、会を継続運営するために必要な予算(会場使用料・会場までの交通費(学生・研究者)の執行ができなかった。コロナウイルスの状況を見ながらではあるものの、月2回の会の実施を維持しつつ、季節に応じたイベントの企画・実施を年数回開催できるよう進めていく。
また、全国で実践されている居場所支援実践先を対象としたアンケート調査を視野に入れ、量的研究に活用できる統計ソフトの導入を検討する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 起立性調節障害の児童生徒を対象とした居場所支援に関する実証的研究―運営主体である学生ボランティアの語りの分析―2021

    • Author(s)
      萩原 昭広
    • Organizer
      日本福祉教育・ボランティア学習学会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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