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2021 Fiscal Year Research-status Report

Effects of colonic hydrogen on microglial activation induced during depression

Research Project

Project/Area Number 20K02325
Research InstitutionNayoro City University

Principal Investigator

山本 達朗  名寄市立大学, 保健福祉学部, 准教授 (90379389)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords大腸水素 / うつ病 / ミクログリア / 脳内炎症
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、『「腸内細菌叢が食物繊維を基質として生成する水素は、うつ病などに見られる脳内ミクログリアの活性を軽減する」という仮説を証明し、腸内発酵を活性化させる食物の摂取によって社会的ストレスなどに起因する精神疾患の治療や発症予防に貢献する研究を行うこと』である。この目的に従い、当該年度は、うつ病モデルマウス(社会的敗北マウス)がフラクトオリゴ糖を摂取した際に生じる大腸水素によってうつ症状の改善を示すのかについて検討を行った。その結果、ストレス負荷により現れることが報告されている体重増加、高架式十字路における行動変容が観察され、うつ病モデルマウスの作出に成功した。それらマウスにおけるフラクトオリゴ糖由来の大腸水素の作用については、体重においてフラクトオリゴ糖食群が体重減少傾向にあったが、社会性テストにおける社会性スコアには影響しなかった。これらの結果は、大腸発酵由来の恒常的な大腸水素供給は、ストレス負荷時に生理学的な因子には影響するが、行動学的な因子には大きく影響しないことが考えられる。しかし、社会性スコアについて、一定程度生じるレジリエントマウス(スコア1以上:ストレスに対して回復を示すマウス)により、スコア1以下のストレス感受性マウスの行動様式が明確にされていない可能性があることから、今後は検討する個体数を増やすことでより的確なデータを取得できるようにしていく予定である。また、平行して形態学的分析も進めていく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当該年度は、前年度までに検討されたFOS食を用いた大腸水素生成を利用して、過去の文献等参考にしながら、うつ病モデル動物(社会的敗北マウス)の作出を行った。統計学的に検討するために十分な個体数を用いた動物実験を行うことができ、これらの実験をもとに、行動学的分析や生化学的分析を実施することができたため。

Strategy for Future Research Activity

現在、これまでに得られたうつ病モデルマウス(社会的敗北マウス)の脳の形態学的解析を進めている。現在は、ミクログリアの形態について、発現細胞数や突起の伸展状態について検討している。これらの検討後、アストロサイトや他のマーカー分子を用いた免疫組織化学法を行い、ストレス負荷時に大腸水素が供給されていることが脳に及ぼす影響について詳細に検討する。

Causes of Carryover

コロナ禍で、学会等のイベントがオンラインとなり、当初計画していた旅費の使用がなかったため。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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