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2020 Fiscal Year Research-status Report

Development of a lesson study model based on phenomenological pedagogy

Research Project

Project/Area Number 20K02476
Research InstitutionHokkaido University of Education

Principal Investigator

宮原 順寛  北海道教育大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (10326481)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords授業研究 / 現象学的教育学
Outline of Annual Research Achievements

論文や書籍等の先行研究の検討を行い、以下の2件の学会での口頭発表を行った。
宮原順寛「エビデンスと現象学的教育学」、日本教育方法学会第56回大会、自由研究発表部会、2020年10月11日、宮崎大学(Zoom開催)。この発表においては、以下のような研究目的を設定し、文献の検討を中心に検討を行った。(1)研究方法論に関する量的研究と質的研究の対立的な捉え方に対してフッサールの提唱した現象学の立場からそれらの信憑構造における根源的同一性を確認すること。(2)現象学を基盤としながらも独自の発展を遂げた現象学的教育学について改めて現象学の今日的な研究成果との擦り合わせを行うこと。(3)これらの議論の根底にある説明責任と応答責任の対立、さらにその根底にある正義の倫理とケアの倫理との対立と共存について検討を加えること。
宮原順寛「フッサール現象学における問題の所在とその系譜」、中国四国教育学会第72回大会ラウンドテーブル「教育と科学の思想史―19世紀末から20世紀初頭を中心に―」2020年11月22日、広島大学(Zoom開催)。この発表においては、現象学の提示を通してフッサールは何を批判し何を超えようとしたのかについて考察した。ラウンドテーブル自体は1890-1910年の考察を中心とするものだが、本発表ではフッサールの『イデーン』(1913年)や『危機書』(1936年)を中心に検討した。また、この検討の補助線として、フッサールへの学的系譜とフッサールからの学的系譜について概観した。
実践研究としては、北海道内の小中高等学校での授業研究を行った。これらの実践研究から得られた研究成果としては、現段階では事例と知見の蓄積を行っている段階であるため、まだ具体的な論文等としては発表を行っていない。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

理論研究の側面では、論文や書籍等の検討を踏まえて、2件の学会発表を行った。また、論文執筆を行った書籍の刊行が遅れているが、2021年秋の刊行が予定されているという連絡が編者及び出版社から届いている。また、2020年度末に執筆した現象学的教育学に関連する書評が、2021年秋頃に刊行予定の学会紀要に掲載予定である。このことから理論研究としては順調に進展していると判断した。
一方で、授業研究フィールドワークとしては、2020年度内は新型コロナウイルス感染症の流行に伴って、多くの小中高等学校での学外からの研究者を招き入れての校内研修が中止となり、当初の予定のようには実践研究ができなかった。しかし、その反面で、北海道最北部の地域の学校から遠隔での授業研究の依頼があり、動画を視聴した上で分析コメントを送り返すなどのような新しいかたちでの実践研究が実現しており、「現象学的教育学に基づく授業研究モデルの開発」という研究テーマを広義に解釈すれば、実践研究も概ね順調に研究が進展していると判断した。
上述した理論研究と実践研究の両者を総合的に勘案して、本科研全体としては、概ね順調に研究が進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

理論研究面では、予定通りに現象学的教育学に関する文献調査と検討を進める。
一方、実践研究面では、前項目の「現在までの進捗状況」にも記載しているが、新型コロナウイルス感染症の流行に伴って、多くの小中高等学校において学外からの研究者を招き入れての校内研修が難しい状況となっている。そのため、双方向会議システムZoomや動画の限定公開閲覧サービスYouTube等を活用して、直接の現地訪問を伴わない授業研究フィールドワークの方法を開拓しつつ研究活動を実施する必要がある。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染症の流行のために、出張を予定していた学会及び小中高等学校棟での授業研究フィールドワークの多くがZoom開催に変更となり、旅費を使用しなかったため。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] エビデンスと現象学的教育学2020

    • Author(s)
      宮原順寛
    • Organizer
      日本教育方法学会第56回大会
  • [Presentation] フッサール現象学における問題の所在とその系譜2020

    • Author(s)
      宮原順寛
    • Organizer
      中国四国教育学会第72回大会

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Published: 2021-12-27  

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