2023 Fiscal Year Research-status Report
生活困窮世帯の生徒の学力保障のための学習支援事業運営に関する研究
Project/Area Number |
20K02527
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
柏木 智子 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (90571894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲田 康一 法政大学, キャリアデザイン学部, 准教授 (40634960)
大林 正史 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (40707220)
松村 智史 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (10868128)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 生活困窮世帯 / 子どもの貧困 / 学習支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、生活困窮世帯の生徒の学力と自己肯定感を高める学習支援事業の運営方法(重視している目標および学校との連携)を明らかにすることである。本年度は、本課題の解明に向けて、4つの学習支援事業者に対して質問紙調査を実施した。質問紙調査は、①学習支援事業者、②学習支援教室のスタッフである大学生、③学習支援教室を利用する中学生、④保護者、⑤学習支援事業に携わる行政者に対して実施することとした。質問項目の概要は以下の通りである。①は事業形態や事業方法といった運営システム、学習支援活動の目標・内容・方法・連携先、②は、回答者の属性のほか、学習支援活動に参加した動機、子どもへの支援の方法、学習支援を通しての意識変容、③は、回答者の属性のほか、学習支援教室の利用頻度とそれを通しての変容、およびスタッフとのかかわり、④は、子育てへの思い、学習支援開始後の子どもの変容、保護者自身の変容、⑤は、自治体の事業形態、方法、課題、委託先とのかかわり、連携部署について尋ねた。 本年度は、昨年度のプレ調査を踏まえて本調査を行った。なお、調査実施に際し、生活困窮世帯の生徒と保護者の同意が必要であることから、本年度のうちに調査依頼が可能な学習支援団体には依頼の手続きを行った。回収率にはばらつきが見られ、量的分析が可能な事業者とそうではない事業者に分かれた。次年度は、依頼した2業者へのインタビュー調査を行い、質問紙調査とインタビュー調査を総合して分析を行い、学習支援事業者の運営方法を解明する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響を受け、質問紙調査の実施が遅れることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度実施した質問紙調査の分析は、各事業者に依頼した各担当者が、2024年9月までに行う予定である。同時に、4事業者のうちの2業者にインタビュー調査を実施する。インタビュー調査を踏まえて質問紙調査の解釈を行う。その後、論文として公表する。
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Causes of Carryover |
遅れているインタビュー調査実施のための旅費や通信費、インタビュー調査と質問紙調査分析のためのアルバイト雇用費などのほか、論文の投稿料、論文執筆前に学会発表するための出張旅費や参加費に使用する。
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