2020 Fiscal Year Research-status Report
女性医師のワークモチベーションを上昇させる動機づけモデルの樹立
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20K02622
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
守屋 普久子 久留米大学, 医学部, 講師 (80449917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 仁美 岡山大学, 大学病院, 教授 (20420490)
石田 万里 広島大学, 医系科学研究科(医), 准教授 (30359898)
和久屋 寛 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (40264147)
角間 辰之 久留米大学, 付置研究所, 教授 (50341540)
城戸 瑞穂 佐賀大学, 医学部, 教授 (60253457)
黒木 祥光 久留米工業高等専門学校, 制御情報工学科, 教授 (60290847)
柏木 孝仁 久留米大学, 医学部, 准教授 (70320158)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ワークモチベーション / ジェンダー / 性別役割分担 / 女性医師 / ライフイベント / AI解析 / 見える化 / キャリア形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
男女平等の指数と言われる世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数は、最新のデータで、日本は世界156か国中120位であり、先進7か国の中ではその順位は最も低い。本指数の低い理由としては、責任ある職位に就く女性の比率が低いことがあげられる。また日本の夫婦のそれぞれの家事時間は、妻が夫の約6倍の時間を家事に費やしているとのデータもあり、日本社会に根付く性別役割分担意識が表れている。一方、医療界においては、女性の医学部入学者が常に3割以上を占め、全医師数に占める女性の割合が25%を越える。今や医療現場における女性医師のマンパワーは欠くことができない。従って、女性医師が出産や育児といった女性特有のライフイベントを経験しながらも、医師として仕事を継続するシステム作りは、医療体制の充実につながるとともに、国際社会における日本の発言力の向上に寄与すると言えよう。 本研究は、女性医師のワークモチベーションの増減をグラフ化し、グラフの増減にライフイベントがどのように関連しているかを探求するものである。先行研究にて、ライフイベントの分類やモチベーションの見える化(グラフ化)に成功した。本研究では、まずアンケートのweb化を行い、web化したグラフを用いたアンケートデータの解析によって、モチベーショングラフの分類を行うことを目的としている。 2020年度においては、まずwebアンケートの企画を担当する共同研究者と討議し、webアンケートの対象者を男性医師にも広げ、女性医師のデータとの比較を行うことを決定するとともに、アンケート内容の整備を行った。そして完成したアンケート用紙をweb上で回答できるシステムを開発した。平行して、先行研究で得たデータのAI解析を試み、それに成功し学会発表も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度の本研究課題は、①アンケート対象者の絞り込みやアンケート用紙の完成、②webアンケートの開発、③アンケート結果のAI解析を進めるための先行研究のAIによる解析を予定し、年度内に①~③のタスクを完了することができた。 2020年度は、コロナウイルスのパンデミックにより、県を跨いだ移動による打ち合わせが困難になり、課題の進捗に支障が出ることも予想されたが、webアンケートの開発は、地元の工業高等専門学校とタイアップしていたため、スムーズに開発を進めることができた。 webアンケートの企画を担当する共同研究者との打ち合わせは、オンラインで対応することができた。共同研究者は、それぞれに大学の業務としてオンライン使用経験が多く、スムーズに行うことができた。 また先行研究のAI解析については、すでに提供していたデータであったので、対面でやり取りをする必要はなく、共同研究者の創意工夫によりタスクを完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策に変更はない。2021年度は、上半期でwebアンケートを実施し、データを集積する。その後、集積したデータに対して、統計解析とAI解析を行なう。
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Causes of Carryover |
2020年度に行ったwebアンケートの作成がスムーズに進み、作成コストにかかる人件費が削減されたため、2021年度はwebアンケートで集積したデータの解析に使用する。また2020年度はコロナウイルス感染症蔓延のため、旅費として使用できなかったため、2021年度はオンラインでの学会参加や会議用設備(カメラやマイク等)の整備に使用する。
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Research Products
(1 results)