2020 Fiscal Year Research-status Report
日本の大学等研究機関における有効なリサーチ・アドミニストレーターモデルの構築
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20K02932
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 亮 東北大学, 理学研究科, 特任准教授 (40548228)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | リサーチ・アドミニストレーター / URA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の計画において、初年度は日本の大学等研究機関に従事するURAの業務調査を予定していたが、文部科学省が「大学等における産学連携等実施状況」調査として、令和元年度実績の類似の調査結果を公表したため、同調査の取得データに基づき、分析・検討を開始した。 研究動向調査・情報収集としては、RA協議会第6回年次大会に参加し、「日本の研究力強化のための政策と具体的方策」、「大学の研究力強化に資するURA質保証制度のあり方」、「研究力強化に向けたURA組織による国際交流支援体制」、「異分野融合研究の加速」についての情報収集を行った。特に、異分野融合研究に対するURAの取組について、更なる情報収集を目的とし、統計数理研究所、政策研究大学院大学よりURA相当の業務に従事する方を講師として招いたオンライン講演会を主催した。同講演会を通し、「論文の異分野融合度を測るための多様性指標の開発と公募受付システムとの連携」、「分野融合可視化ツール『SciLandViewer』を用いた研究・イノベーション政策の効果分析」といった取組の情報収集、および意見交換を行うことができた。本情報収集や意見交換を受け、異分野融合度を測るためには、対象とする学術分野間の親和性が重要である点を見出し、その定量化にも取り組んだ。そして、この成果の妥当性を議論するため、第70回数理社会学会にて口頭発表を行った。また、同成果を査読付き国際学術雑誌に投稿した(現在、査読中)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は主に日本の大学等研究機関に従事するURAの業務調査を予定していた。当初の目的に合ったデータを取得できたため、この点の進捗はおおむね順調である。 研究動向調査・情報収集の一つとして、RA協議会に参加することを予定していた。同協議会はオンライン開催となったため、この点の進捗も計画通りである。また、計画していた研究動向調査は、学外から講師を招いてのオンライン講演会(2回)の開催、数理社会学会へのオンライン参加で代替したため、計画していた研究動向調査を概ね達成することができた。学術分野間の親和性が重要である点を見出し、その定量化に取り組み、学会発表・査読付き国際学術雑誌への投稿まで到達した点は計画以上の進展である。 以上の点から、今年度の本研究課題の進捗状況として、おおむね順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に取得したデータと大学等研究機関の特性・規模の情報を統合し、現在の日本の大学等研究機関の特性、規模、業務内容で区別される複数の「URAのクラスター」を構築する。 次に、URAの有効性を評価するための指標を設定する。指標は、URAスキル標準の各業務内容に対して検討する。具体例として、URAが属する組織の、競争的研究資金、発表論文、産学連携研究、知財、研究拠点の設置、国際化、広報活動等を評価する詳細な指標を設定する。 最後に、URAの導入前後で、これらの指標を各「URAクラスター」で評価することで、日本の大学等研究機関の特性・規模に応じた有効なURAモデルを明らかにする。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、出張を行わず、旅費を使用しなかったため。また、当初、アンケートの郵送による調査を予定していたが、代替の方法で必要となるデータを取得することができたため。 業務評価関連、クラスター分析関連の資料について、より幅広いテーマの資料を収集する費用に充てることで、研究の更なる発展を図る。
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Research Products
(1 results)