2021 Fiscal Year Research-status Report
Iterative learning usings simulation educational system (Body Interact) is an ideal learning method to improve the practical skill to see anaphylactic cases
Project/Area Number |
20K03161
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
鈴木 慎太郎 昭和大学, 医学部, 講師 (10445611)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 哲也 昭和大学, 医学部, 講師 (00515231)
相良 博典 昭和大学, 医学部, 教授 (80275742)
土屋 静馬 昭和大学, 医学部, 准教授 (70439438)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | シミュレーション教育 / ICT・IoT利活用 / 自主学修による事前学修・反復学修 / Body Interact / アナフィラキシーショック / COVID-19 / コロナ禍 / アクティブラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度には低学年(医学部2年生)を対象にした研究を始動しました。シミュレーションソフトウェアによる短期学修効果を見るために6週間のカリキュラムのうち、4週間で毎週1種類ずつのシナリオテーマを提供し、自宅ないしは教室外で各自が事前学修(練習シナリオプレイ)を毎週行い、翌週半ばまでに評価シナリオプレイを1回ずつ行うように計画しました。本研究の主要テーマであるアナフィラキシーに加え、ダミーで喘息増悪、COPD増悪、COVID-19、気胸のシナリオを演習してもらいました。いずれのシナリオでも反復して学修することで評価シナリオプレイの点数(グローバルスコア)が高得点となり、臨床技能・知識を評価するために設定された個別の項目の点数も反復学修した学生の方がより高得点を獲得しました。また6週間のコースの最終日にリアルな現場でのアドレナリン自己注射液の使用に関する技能テストを行い、バーチャルとリアルの教育手法の融合を試行しました。本研究の副次的なテーマとして報告する予定です。今回、対象にした2年生には4年生時にも再度同じテーマで演習を行い、長期的な反復学修の効果についても評価する予定です。 2020年度から引き続き、中~高学年(医学部4~5年生)を対象にしたシミュレーションソフトウェアによる学修効果を評価する研究を継続して行いました。新型コロナウイルスの流行拡大とそれに伴うワクチン接種の需要の高まりから、ワクチン接種後のアナフィラキシーショックに対応が可能かどうかの演習を計画しました。練習用のシナリオは中年の食物アレルギーによるアナフィラキシーの症例を呈示し、評価用のシナリオは高齢者のワクチン接種後のアナフィラキシーショック症例を呈示しました。事前学修で反復して学修した学生は状況が異なる状況下でもアナフィラキシーショックの緊急対応が比較的円滑に対処可能でした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は教育資材のデジタル化の遅れから、学生の所有するパソコンのスペックの差異により、事前学修の進捗状況に関して個々の差が生じるなど大きなトラブルが多少生じるのではないかと危惧していたが、予想以上に学生のICTリテラシーが高く、95%程度の学生が提示した締め切りまでに評価用シナリオプレイを完了したため、採点やフィードバックの授業を円滑に行うことが可能であった。一方で、中~高学年ではコロナ禍により病院実習が中止になったり、通学自体が禁じられたり、したため、予定通りのスケジュールで研究計画を遂行できない期間が少なくなかった。 研究成果は医学教育学会、アレルギー学会などの専門分野の学術集会で発表し、有識者からの意見のフィードバックを得ることが出来た。国際的なシミュレーション医学教育ミーティングでも成果を示すことが出来たため、本邦における先進的なデジタル医学教育の手法が有益であることを体外的に示すことが可能であったと考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究の計画の柱である長期学修効果の評価については2021年度に2年生であった学生を対象に3年生次(2022年度)、4年生次(2022年度)と反復学修効果を継続して観察したいと考えている。シミュレーションソフトウェア以外での事前学修の質や量を定量的に評価する手法を計画し、その評価実績とシミュレーションソフトウェアの評価用シナリオプレイの点数がどのような関係を示すかについて、2022年度には研究を推進したいと考えている。また、収集したデータの生物学的統計の妥当性を共同研究者と討議し、学術誌の掲載に耐えうるデータ作成を推進する。
|
Causes of Carryover |
コロナウイルス流行に伴い、予定通りに授業や実習が行うことが出来ない状況が一時的にあり、本研究に使用するべき資材の購入や研究成果の発表を行う学会・研究会への参加が保留・延期となったため、次年度使用額が生じた。研究成果の発表・報告、論文作成を積極的に行い、その英文校正、学会参加費などに使用する予定でいる。また、事前学修評価を検討するツールの開発状況が不十分であり、現在、他の手法に切り替える準備を行っており、その整備が完了したのち購入経費が発生する予定である。
|
Research Products
(6 results)