2023 Fiscal Year Research-status Report
Submanifold theory related to the twistor space of quaternionic symmetric spaces
Project/Area Number |
20K03575
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
木村 真琴 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (30186332)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入江 博 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 准教授 (30385489)
大塚 富美子 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 准教授 (90194208)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | ツイスター空間 / 四元数ケーラー構造 / ラグランジュ部分多様体 / 複素2平面グラスマン多様体 / 法線叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
ケーラー多様体、特に複素射影空間のラグランジュ部分多様体は部分多様体論においても重要かつ興味深い対象であって、多くの研究がなされてきた。我々は、まず複素射影空間のラグランジュ部分多様体とその上の(局所的に定義された)単位法ベクトル場によって与えられる法測地線に関する「平行部分多様体」の族が、複素射影空間のラグランジュ部分 多様体になるための条件を決定した。また、複素射影空間のラグランジュ部分多様体とその上の(局所的に定義された)単位法ベクトル場について、複素2平面グラスマン多様体への「ガウス写像」あるいは「法線叢」を考察することにより、四元数ケーラー構造に関する「全実部分多様体」との対応を明らかにした。この結果は、我々が近年得てきた複素射影空間内のホップ超曲面と、複素2平面グラスマン多様体の「全複素部分多様体」との対応とも関連している。 上記の結果に関する具体例として、球面内の austere 超曲面から、その「法線叢」を用いて、複素射影空間の測地線の1-パラメーター族からなる極小「線織」ラグランジュ部分多様体が構成できることを示した。球面内の austere 超曲面の知られているものとしては、等径超曲面で各主曲率の重複度が等しいものの他に、我々の以前の結果として、複素射影平面内のある Levi 平坦超曲面のホップ写像による逆像として得られる超曲面がある。 複素2平面グラスマン多様体のツイスター空間を用いた逆構成や更なる研究を遂行中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の結果について論文が1編刊行された。関連した研究について、国内外で研究発表を行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
複素リーマン幾何に関する部分多様体や超曲面の研究にも着手する。モデル空間である「複素球面」については、実4平面グラスマン多様体の四元数ケーラー構造に関するツイスター空間との関連が塚田教授により知られている。さらに、複素2次曲面内のラグランジュ部分多様体について、我々が以前行った曲線と等径関数の関連の結果を深めていきたい。
|
Causes of Carryover |
まだCovid19が蔓延していて、当初想定していたヨーロッパの研究集会で研究発表を行うための旅費を使用できなかった。次年度こそ、科研費の旅費により訪問し、研究を進展させていきたい。
|
Research Products
(8 results)