2020 Fiscal Year Research-status Report
警備ロボットのための自律移動・異常検知・タスクの手分けに関する研究
Project/Area Number |
20K04394
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
星野 智史 宇都宮大学, 工学部, 准教授 (80431980)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ロボット / 警備 / 異常検知 / 自律移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
複数台のロボットで手分け:集中管理型に基づき,ロボットとの通信を介して警備負荷 が均等化するよう,サーバが環境全体を隈なくロボット台数分の領域に分割する手法を実機のロボットに実装した.これにより,実機ロボットによる警備のプラットフォームが完成した.これにより,今後,全ての開発技術をシミュレーションではなく,実機のロボットシステムを通じて評価することが可能となる. 自律移動:移動の際,ロボットは障害物との回避が求められる.そこで,深層学習の一種であるCNNを用いた動作計画器を構築した.ここでは,物体検出の際に,静的・動的といった2種類の物体クラスに分けることで,物体ごとに動作を教示せずともロボットが複数種類の動作を回避することに成功した. 異常検知:事前に観測地点にて得られた基準画像と,警備中に観測地点で得られた入力画像との差分による異常(落とし物や紛失物など)を検知する.そのため,Sauvola 法による二値化処理およびZNCCによるテンプレートマッチングに加え,本研究では画像中のエッジ情報に着目し,それらの差分による異常検知を行うことで,画像の視点が異なることに起因する異常検知のロバスト性の向上に成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
警備ロボットシステムの実現に向けては,自ら考え・動き・見ることのできるロボットが複数台必要となる.そのため,「複数台のロボットで手分け」,「自律移動」,「異常検知」の研究課題に取り組んでいる. 初年度にて,「複数台のロボットで手分け」は,手法の構築および実機ロボットへの実装が完了した.また,自律移動に関しても,障害物を回避しながら目的地へ進むことを達成した.異常検知では,最大1メートルの位置ずれに対しても,落とし物や紛失物を発見することに成功した. 以上の理由から,本研究課題は概ね順調に進展しているものと判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,初年度で完成した複数台ロボットシステムのプラットフォームに,開発した自律移動ならびに異常検知技術を実装する.自律移動技術では,特に歩行者に対する回避動作に取り組む.そのため,CNNにLSTMブロックを追加し,歩行者の動きの推定を含めたマルチタスク学習を行う.異常検知技術では,障害物等による空間の遮蔽を想定する.遮蔽に対しては,ロボットによる回り込みが求められる.そのため,基準画像とは視点の大きく異なる入力画像が得られる.そこで,AKAZE等のトラッキングを行うことで,基準画像との対応点探索を行い差分検出に取り組む
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Research Products
(5 results)