2021 Fiscal Year Research-status Report
Radio Sensing Techniques with Artificial Intelligence for Diagnosing Insulation Deterioration of Ground Coils of Superconducting Maglev Systems
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20K04418
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
川田 昌武 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (00303686)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 超電導磁気浮上式鉄道 / 地上コイル / 推進コイル / 浮上・案内コイル / 絶縁劣化診断 / 部分放電 / 電磁波センシングシステム / 知能型 |
Outline of Annual Research Achievements |
超電導磁気浮上式鉄道では膨大な数の地上コイルが使用されることから,効率的な絶縁診断技術が必要とされる。本研究では高電圧が印加される推進コイルに着目し,その推進コイルで絶縁劣化の予兆として発生する部分放電を車上側から検出する知能型電磁波センシングシステムの開発を進めている。これにより,絶縁劣化箇所を有する推進コイルを走行車両から自動的に見付け出すことを目指している。 令和3年度(2021年度)は,模擬推進コイル中で発生させた部分放電に伴う電流を電磁波センシングシステムにより推定するための実験を行った。なお,部分放電電流は電流プローブ,部分放電電荷量は国際標準のIEC60270に基づいて測定した。本研究で用いた電流プローブの周波数帯域は120kHzから600MHz,電磁波センシングシステムのアンテナ部の中心周波数は500MHz,受信部の周波数帯域は1GHzであることから,両出力の周波数成分が含まれるUHF帯(300MHz~3GHz)での部分放電電流と受信電磁波との関係について検討した。部分放電箇所については,推進コイル導体部と絶縁体部に挿入した円筒型電極により空隙(ボイド)を模擬した。直径が異なる円筒型電極を製作し,異なる断面積を有する空隙とした。UHF帯における電磁波の受信電力と部分放電電流から求めた受信電力との間に対数的な直線関係があることを明らかにした。 上記成果は電気電子工学会(IEEE: The Institute of Electrical and Electronics Engineers)の電気絶縁に関する国際会議(EIC2022:Electrical Insulation Conference 2022,2022年6月19日~6月22日)に採択されている。 令和3年度において EIC2021(2021年6月7日~6月28日)に参加し,関連技術の情報収集も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究計画に従い,模擬推進コイル中で発生させた部分放電に伴う電流を電磁波センシングシステムにより推定するための実験,解析,検討を行った。UHF帯における電磁波の受信電力と部分放電電流から求めた受信電力との間に対数的な直線関係があることを明らかにした。以上の成果は国際会議(IEEE EIC 2022)に採択されている。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度の研究計画としては,部分放電放射電磁波からの部分放電電流値の推定を引き続き実施するとともに,背景電磁雑音の除去方法の検討,電磁波センシングシステムへの人工知能の組み込みを進める。また,令和3年度の研究成果をIEEE EIC2022(2022年6月19日~6月22日)で発表し,世界各国の研究者,技術者との意見交換及び関連技術の情報収集を行う予定である。
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Research Products
(3 results)