2021 Fiscal Year Research-status Report
日本の都市計画マスタープラン支援事業の実効性に関する基礎的研究
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20K04854
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
志摩 憲寿 東洋大学, 国際学部, 准教授 (90447433)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 都市計画 / 国際協力 / マスタープラン / 実効性 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究2年目にあたる本年度は事例対象都市の基本的情報の収集に努めると共に都市計画分野の国際協力事業の展開を追った。例えば、コロンビア・メデジン市内のファンボボ地区では、1980年以降インフォーマルに住宅が建設されて高密化していたところ、ファハルド市政下で世界銀行などの融資を受けつつ「地区総合改善事業MIB」が実施され、そして、JICAや北海道大学などの技術支援の下で日本の土地区画整理事業の手法を援用した地区の居住環境改善事業が行われ、地区では住民自身により居住環境を守るための行動指針が定められたり、同様の手法による地区再生手法が他地区でも取り入れられるなど国際協力事業がローカル化する様子を明らかにした。 また、東洋大学国際学研究科の留学生や協定校などの人脈を通じて各都市の情報収集に努めた他、例えば、建築家による国際協力事例として知られる丹下健三のアブジャ新首都計画と計画的思想の相似性が伺える国内事例として広島市復興都市計画の事例調査を行うなど、海外調査に依らない研究方法を模索した。 なお、2021年度の研究成果は、Yamaguchi, N., Antriyandarti, E., Irriani, S. N., and Shima, N. (2022) “The Role of Master Carpenters in Improving Informal Settlements: The Case of KOTAKU, Yogyakarta City”, Urban and Regional Planning Review, Volume 9, pp.25-41や 志摩憲寿(2021)「コロンビア・メデジンの都市再生をめぐる都市計画的経緯に関する俯瞰的研究」、『日本建築学会技術報告集』、第27巻第67号、pp.1434-1439等として公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症により実施できない海外調査に依らない代替的な研究方法を検討してはきたものの、当初計画に対しての進捗状況は遅れていると言わざるを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
海外調査に依らない研究方法をさらに検討して遅れを取り戻してゆくこととしたい。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症により海外調査等を実施することができなかった。来年度も代替的研究方法により進めてゆきたい。
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Research Products
(9 results)