2022 Fiscal Year Annual Research Report
有機溶存物質のエアロミセル化・水マトリックス支援ソフトイオン化による直接質量分析
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20K05552
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
古谷 浩志 大阪大学, 科学機器リノベーション・工作支援センター, 准教授 (40536512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 岐聡 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (80283828)
間 久直 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (70437375)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | エアロミセル / 単一微粒子質量分析 / 液体試料直接質量分析 / ソフトイオン化 |
Outline of Annual Research Achievements |
既存の単一微粒子質量分析計(紫外パルスレーザーをレーザー脱離・イオン化に使用)に中赤外パルスレーザーを組込み、単一微粒子を行えるよう改造した。質量分析計に導入された微粒子は粒径に応じて異なる飛行速度(100-200 m/s)で飛行し、またランダムに質量分析部に飛来するため、飛来のタイミングに同期してパルスレーザーを発振・照射する必要がある。しかし、中赤外パルスレーザーのレーザー発振シーケンスは従来の紫外パルスレーザーとは異なっていたため、様々なレーザー発振同期方法を試し、質量分析を試みた。 中赤外レーザーを20 Hzで自由発振させる、励起フラッシュランプは自由発振させパルスレーザー発振はエアロミセルに同期して行う-を試みたが、単一エアロミセルの質量分析はできなかった。後者の場合には低レーザー強度しか得られていなかったので、十分なレーザー光強度を得られるよう、推奨されたレーザー発振シーケンスに固定し、そのシーケンスが適用できる特定粒径のエアロミセルだけを対象に質量分析を行った。しかし、質量スペクトルは得られなかった。 そこで、単一エアロミセルから質量スペクトルが得られている紫外パルスレーザーをアシストとして、中赤外パルスレーザーと同時に照射してみた。すると、中赤外レーザーパルスの同時照射によってイオンピーク強度が増強されており、中赤外パルスレーザー光もエアロミセルに照射されていることが示された。中赤外パルスレーザー単独での照射で質量スペクトルが得られない原因を検討したところ、中赤外パルスレーザーのレーザーフルエンス(単位面積当たりのレーザー光強度)がレーザー脱離・イオン化の閾値以下である可能性が高いことが分かった。レーザーフルエンスを高めるためには、質量分析部内でのレーザースポット径を更に小さくする必要があり、そのためのレーザー光集光光学系の検討が必要であることが分かった。
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Research Products
(1 results)