2021 Fiscal Year Research-status Report
Research on iPS cell culture using silk nanofiber 3D structures fabricated by AI-controlled technology
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20K05629
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
山下 義裕 福井大学, 繊維・マテリアル研究センター, 教授 (00275166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝倉 哲郎 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (30139208)
田上 秀一 福井大学, 繊維・マテリアル研究センター, 教授 (40274500)
田代 孝二 公益財団法人科学技術交流財団(あいちシンクロトロン光センター、知の拠点重点研究プロジェクト統括部), あいちシンクロトロン光センター, 上席研究員 (60171691)
藤田 聡 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (60504652)
佐田 政隆 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (80345214)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | シルクナノファイバー / エレクトロスピニング / 細胞培養 / 3次元足場 |
Outline of Annual Research Achievements |
シルクナノファイバーの3次元構造を作製するためのエレクトロスピニング装置を開発するとともに、綿状のシルクナノファイバーを作製した。エレクトロスピニングでは平板にスピニングするとその板の面にナノファイバーが密着してその上に積層しにくいため、平板ではなく金属ワイヤに向けてエレクトロスピニングすることで綿状のシルクナノファイバーを得ることができた。綿状のナノファイバーを細胞培養足場としてVeroE細胞を培養したところ、平板状のシルクナノファイバーシートよりも細胞の増殖速度が早いことが確認できた。またシルクナノファイバーに柔軟性を付与するためにセグメント化ポリウレタンTPUをヘキサフルオロイソプロパノールシルク溶液にシルクの重量に対して30%の割合で混合したところ伸びのある綿状の細胞培養足場が得られた。シルクナノファイバー溶液の濃度をより詳細に検討したところ、wtwt%が最適であった。一方、ポリウレタンTPUに関しては分子量MWは10万程度のものを用いているが、より柔軟なシルクナノファイバーを作ることが可能な分子構造についても探索した。一方、シルクナノファイバー溶液の濃度が低く10wt%以下ではナノファイバー同士の融着が生じることで非常に緻密なシートとなり3次元足場には適していないことがわかった。シルクナノファイバーの濃度が20wt%以上では粘度が高くなりすぎるため、連続したエレクトロスピニングができずにノズルクリーニングを頻繁に行う非通用が生じた。太いナノファイバーの骨格を作るためにはエレクトロスピニングを空気中ではなく湿式の媒体中で行うことで高濃度溶液からの作製が可能になることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の2年目が終了して当初の予定に遅れることなく、ナノファイバーからなる3次元足場とそれを用いた細胞培養の研究が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞がよりナノファイバーの内部に侵入しやすいようにするために、ナノファイバーの繊維径が太く3次元足場の骨格となる構造と、細胞の直接の足場となる繊維径の細いナノファイバーを組み合わせることで嵩高い細胞培養のための3次元ナノファイバーシートの作製を目指す。
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Causes of Carryover |
3次元足場を作るために新たなエレクトロスピニング装置の改良が必要となったことによる
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Research Products
(1 results)