2021 Fiscal Year Research-status Report
大豆摂取の記憶関連脳容積への影響-エストロゲン受容体遺伝子型を考慮した縦断研究
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20K05925
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
中本 真理子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 講師 (40722533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 礼 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 老年学・社会科学研究センター, 部長 (00532243)
西田 裕紀子 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 老年学・社会科学研究センター, 副部長 (60393170)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 大豆 / イソフラボン / 海馬 / 嗅内野 / 脳 / 中高年者 / 長期縦断疫学研究 / 栄養疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は地域在住中高年者における食事を介した脳容積の低下予防を目的とし、国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)の第6-7次調査データ(2008-2012年)と本研究期間内に実施される追跡調査データから、大豆製品・イソフラボン摂取と脳容積との関連について検証するものである。食事量は3日間の食事記録調査から算出し、脳容積は頭部MRI3次元画像を用いて評価した。 本年度は昨年度に引き続き、横断解析および6-7次調査データによる2年間の縦断解析を行い、1、2の項目について検討した。1、大豆製品の摂取量による海馬、灰白質以外の記憶関連脳容積(嗅内野)の横断解析:一般線形モデル(調整要因:年齢、病歴、喫煙、飲酒、身体活動、教育歴、BMI、エネルギー摂取量)により、総大豆製品、調味料を除く総大豆製品、非発酵大豆製品、発酵大豆製品の摂取量4分位における嗅内野容積の調整平均値を算出した。男性で総大豆製品、調味料を除く総大豆製品、非発酵大豆製品の摂取量が増加するに伴い、嗅内野容積が有意に増加した。女性では男性のような大豆製品摂取量の増加に伴う、嗅内野容積の増加は見られなかった。2、豆類等の摂取量による海馬容積変化の縦断解析:一般線形モデル(調整要因:年齢、病歴、喫煙、飲酒、身体活動、教育歴、BMI、エネルギー摂取量)により、豆類、大豆製品、イソフラボン摂取量4分位における海馬容積変化の調整平均値を算出した。男女ともに、豆類、大豆製品、イソフラボンと海馬容積変化と関連しなかった。 今後、追跡調査データを用いた縦断解析をさらに進め、大豆製品、イソフラボンの摂取が記憶関連脳容積の変化に与える影響を検討する必要があるが、大豆製品の中でも特に非発酵大豆製品の摂取が嗅内野の容積に関与する可能性があることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で遅延していた追跡調査が2021年度中に終了した。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、追跡調査の完了までに時間がかかり、計画していた縦断解析の一部を実施できていない。しかし、実施できた横断解析により、男性において大豆製品、中でも非発酵大豆製品の高摂取が記憶関連脳領域のうち嗅内野と関連することを明らかにした。研究分担者、研究協力者との連携を図り、追跡調査データを用いた縦断解析の実施に向けて準備を進めている。以上の理由により、本研究はやや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、2021年度で検討した横断解析の解析結果についてまとめる。2年間の脳容積の変化は、個人差等による誤差が非常に大きく、十分な解析結果が得られなかったため、2021年度に完了した追跡データを用いた解析ができるようデータの整備を行い、縦断解析の準備を進める予定である。さらに、縦断解析のデータ準備が整ったら、第6次と追跡調査データを用いた10年にわたる脳の形態学的変化に対する大豆製品・イソフラボン摂取の影響について検討する。
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Causes of Carryover |
(理由)新型コロナウイルス感染症拡大の影響で追跡調査の終了が遅延し、当該研究期間中に追跡調査データを用いた縦断解析を行うための旅費等が未使用のため。 (使用計画) 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で終了が遅延した追跡調査のデータ整理を実施するための人件費、文具の購入のために使用する。また、2021年度中に実施できていなかった縦断解析を行うための旅費、研究関連図書・資料等の購入を行うための費用にあてる。
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Research Products
(4 results)