2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K06232
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
池田 大介 北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (00466806)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 培養肉 / ニホンウナギ / 筋細胞 / 脂肪細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. DNAメチルトランスフェラーゼの阻害剤であるアザシチジンを種々の濃度で培地に添加し、ニホンウナギ線維芽細胞を一定時間処理した。その後の形態変化を観察したが、以前得られたゼブラフィッシュの結果と同じく、多核化等筋細胞に特徴的な顕著な形態の変化等はみられなかった。 2. ゼブラフィッシュの筋分化制御因子、myoD、myogenin、myf5、mrf4をレトロウイルスベクターによりニホンウナギ線維芽細胞で強制発現させた。筋分化制御因子と共発現させた蛍光タンパク質は蛍光顕微鏡およびフローサイトメーターでその発現が確認できたが、筋細胞に特徴的な形態の変化等はみられなかった。 3. DNAメチルトランスフェラーゼ1(DNMT1)のガイドRNAを数種類設計・作製し、CAS9タンパク質と複合体を形成させた。in vitroでの対象配列に対する切断活性が確認されたたため、エレクトロポレーション法によりニホンウナギ線維芽細胞に導入した。しかしながら、筋細胞に特徴的な顕著な形態の変化等はみられなかった。 4. 筋細胞同士の細胞融合には、膜タンパク質であるmyomixerおよびmyomakerが重要であることが報告されていることから、これらタンパク質を強制発現させるためのレトロウイルスベクターを作製し、線維芽細胞に導入した。細胞融合を確認することはできなかったが、共発現させた蛍光タンパク質が細胞膜に局在することが蛍光顕微鏡観察により確認できたことから、両タンパク質とも膜タンパク質として正しく認識されていることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究できない期間があったため、特に遺伝子発現実験については計画通り研究を進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
1. アザシチジン処理、外来遺伝子の導入およびゲノム編集ともに、形態変化を観察することしかできなかった。これらのサンプルについてRNAサンプルを取得しているため、同サンプルを用いてRNA-Seq、筋分化マーカー遺伝子のRT-qPCR等を行い、遺伝子発現の変化につき詳細に検討する。 2. 筋細胞の融合に関連するmyomixerおよびmyomakerと筋分化制御因子を共発現させることにより、細胞の形態変化におよぼす影響を調べる。
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Causes of Carryover |
2020年度は研究できない期間があり、予定通り研究を実施できなかった。2021年度は前年度できなかった予定進めるために繰り越した研究費を使用する。
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