2022 Fiscal Year Research-status Report
再生医療・細胞治療における安全性向上を目指した腫瘍形成制御法の開発研究
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20K07095
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
田原 強 徳島大学, 先端研究推進センター, 准教授 (20419708)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 再生医療 / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、未分化特異的遺伝子であるNanog遺伝子に着目し、その上流領域をクローニングすることにより、より確実にがん特異的(未分化)に機能するHSV-TKタンパク質発現ベクターの構築を目指した。現在、およそ1000bp程度のNanog遺伝子プロモーター領域のクローニングに成功し、クローニングしたNanog遺伝子プロモーター領域に未分化細胞特異的に機能する領域が含まれているかを確認するため、ルシフェラーゼアッセイの準備を進めていた。プラスミド構築後、培養細胞を用いて、がん細胞において、特異的に機能するかどうかを検討したところ、ルシフェラーゼ活性が観察されたことから、Nanog遺伝子プロモーターが機能することが確認できた。そのため、次に本来の目的であるHSV-sr39tk遺伝子をNanog遺伝子プロモーター領域下につなぎ、がん細胞もしくは未分化細胞特異的にHSV-sr39tkタンパク質が発現するベクターの構築を行い、成功した。実際にがん細胞においてHSV-sr39tkタンパク質が発現しているかどうか調べたところ、予想通りタンパク質が細胞内において発現していることが確かめられた。 Oct3/4遺伝子プロモーターに続き、Nanog遺伝子プロモーターのクローニングおよび機能の確認が行えたことから、どちらがより特異的にがん細胞もしくは未分化細胞において機能するプロモーターであるかの解析を現在行っている。より特異的なプロモーターを最終的に使用したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
徳島大学への所属移動およびコロナ感染症対策により、また、未分化細胞特異的なプロモーター領域のクローニングに予定以上に時間を要してしまったため、当初計画より進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の目的である未分化細胞特異的なプロモーター領域のクローニングが実質完了したため、今後は、細胞実験を主とし、未分化細胞特異的プロモーターにより発現するHSV-TK遺伝子を導入した細胞を樹立し、腫瘍形成を制御できるかどうかを調べていく。また、動物への移植を行い、動物レベルでの検討も予定している。
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Causes of Carryover |
予定していた動物を用いたin vivo実験を実施する時期ではあったが、実験の進捗が遅れため、次年度使用の繰越額が生じた。 繰越額については、未分化細胞特異的プロモータ領域依存的に発現するHSV-TK発現ベクターの機能解析のための細胞実験および動物実験に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)