2020 Fiscal Year Research-status Report
転写因子を手掛かりとしたマラリア原虫ガメトサイト形成機構の解明
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20K07462
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
金子 伊澄 三重大学, 医学系研究科, 助教 (20515720)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | マラリア |
Outline of Annual Research Achievements |
ChIP-seqによるAP2-G標的遺伝子のゲノムワイドな同定を行った。ChIP-seq にはGFP融合AP2-G発現原虫(AP2-Gの発現ピークである赤血球感染後約18時間の原虫)および抗GFP抗体を用いた。ChIP-seqは独立して2回実施し再現性を得ることができた。これにより1000以上のAP2-G binding siteを同定し、660個以上のAP2-G標的遺伝子を同定した。それら標的遺伝子の機能分類を行った。さらにAP2-Gの結合配列を解明する為に、これら標的遺伝子の上流域の配列解析を行った。その結果、AP2-Gが特異的に結合する6塩基配列を同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りChIP-seqによるAP2-G標的遺伝子のゲノムワイドな解析を行った。それによりAP2-G標的遺伝子およびAP2-Gが特異的に結合する配列を同定することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今回同定したAP2-G標的遺伝子のノックアウト原虫およびGFP融合原虫を作成し、その表現型を解析しガメトサイト形成への影響を評価する。AP2-Gの標的遺伝子から転写のコアクチベーター(ヒストン修飾酵素複合体、メディエーター複合体、クロマチンリモデリング複合体など)の候補をすべてピックアップする。各遺伝子にGFPタグを付し核への局在を確認する。この原虫を用いてChIP-seqを実施し、そのピークの位置よりどの転写因子にリクルートされるかを解析する。
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