2022 Fiscal Year Annual Research Report
MR画像による脳内老廃物排出経路としてのくも膜下腔フルイドダイナミクス検討
Project/Area Number |
20K08020
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 壽 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40294087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉山 顕次 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20426498)
武石 直樹 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助教 (30787669)
和田 成生 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (70240546)
クー ウイミン 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (70591022)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | glymphatic system / brain / MRI / DTI-ALPS |
Outline of Annual Research Achievements |
DTI-ALPSはglymphatic systemの指標である。従来DTI-ALPSを測定するための値としてはb=1000s/mm2を使う研究が多かった。我々は血管周囲腔の流れを見るためにb値としてより低いb=200s/mm2を使う方が望ましいと考え、若年者と高齢者に対して、b=1000とb=200の2種類の拡散強調画像を撮影し、DTI-ALPSを測定した。測定には関心領域を設定する必要があるが、関心領域の置き方によりDTI-ALPSの値が変わってくることが考えられたため、b=200とb=1000のそれぞれで関心領域を設定した。結果として、関心領域をどちらで設定しても、b=200の画像の方が若年者と高齢者の差が大きくなった。この結果は従来用いられてきたb=1000よりもb=200の方がDTI-ALPS index評価には優れている可能性があることを示す。この結果は2022年2月の神経放射線学会で発表した。 別な研究として、non-negative least squares methodsを使い、T2値と拡散係数の脳内分布を検討した。拡散係数は0.81x10^(-3)mm^2/sでは脳内に広く分布し、拡散係数が増加すると脳表に多く分布することが分かった。また2.0x10^(-3)mm^2/sの成分は若年者では脳内にほとんどなく、一方高齢者では脳内に少数ではあるが分布することが分かった。T2強調画像では高齢者の方がT2値が短い成分が脳内に多いと分かった。これらはglymphatic systemの概念と一致する。この結果は2022年9月の日本磁気共鳴医学会で報告した。
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Research Products
(3 results)