2021 Fiscal Year Research-status Report
新たなASLアプローチを用いたMRAおよび灌流画像の開発と臨床応用
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20K08111
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
栂尾 理 九州大学, 医学研究院, 准教授 (10452749)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 一史 九州大学, 大学病院, 助教 (20529838)
樋渡 昭雄 九州大学, 医学研究院, 准教授 (30444855)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | MRI / MR angiography / arterial spin labeling |
Outline of Annual Research Achievements |
閉塞性脳血管障害や脳動静脈短絡疾患の診断および治療においては脳血管構造や血行動態の可視化および灌流の把握が重要である。本研究の目的は新たなarterial spin labeling (ASL)アプローチを用いた頭部MR angiography (MRA)および脳灌流画像の開発とその臨床応用を行うことであり、具体的に以下の3点である。 1) Acceleration selective ASL (AccASL)を用いた灌流画像の開発 2) Pseudo-continuous ASL (pCASL)を用いた4D-MRAの臨床応用 3) Superselective pCASLを用いた血管超選択的 4D-MRAの開発 本年度はsuperselective pCASLを用いた血管選択的4D-MRAの開発に主眼を起き、ボランティアでの最適な撮像パラメータの検討をまず行い、内頚動脈および椎骨・脳底動脈のラベルの最適位置およびラベルの最適な傾斜モーメントを決定した。その結果内頚動脈はcervical portionの上部、椎骨動脈はC2レベルが最適と考えられた。gradient momentは0.75が最適であった。その撮像条件を用いて、頭蓋内硬膜動静脈瘻の患者において血管選択的4D-MRAの撮像を行った。血管非選択的な4D-MRAに比べて、本手法では硬膜動静脈瘻の流入動脈の描出に優れていた。また流出静脈の描出、皮質静脈の逆流についてはほぼ同等であった。本手法は血管造影検査の代替検査となりうる非侵襲的な手法であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ボランティアにおける検討も行い、患者の登録も順調に進んでいるため。 頭蓋内硬膜動静脈瘻の患者において血管選択的4D-MRAの撮像を行い、その有用性に関する結果を論文に発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
人工知能による自動ラベル位置決定アルゴリズムを開発する。その条件で動静脈短絡疾患15例程度において検出や各血管コンポーネントの描出能を検討する。 variable TR schemeを用いたdynamic pCASLによる脳血流量の定量法の開発も行う。もやもや病患者で撮像を行い、脳血流SPECTの結果と比較する。
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Causes of Carryover |
本年度は新型コロナウイルスの影響で国内、国外出張がなくなり、全てWeb参加であった。繰り越して次年度の旅費、研究費に当てる予定であるため。
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Research Products
(3 results)