2020 Fiscal Year Research-status Report
ゲノム・遺伝子変異プロファイル解析を用いた膵癌における新規治療戦略の構築
Project/Area Number |
20K09094
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
浅野 賢道 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (10756688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 透 北海道大学, 医学研究院, 助教 (70645796)
土川 貴裕 北海道大学, 大学病院, 講師 (50507572)
平野 聡 北海道大学, 医学研究院, 教授 (50322813)
畑中 豊 北海道大学, 大学病院, 特任准教授 (30589924)
畑中 佳奈子 北海道大学, 大学病院, 特任講師 (10399834)
天野 虎次 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (20374514)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 膵癌 / 化学療法 / ゲノム解析 / 遺伝子変異 / precision medicine |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の開始可能時期が新型コロナウイルス感染症の全国的なまん延による緊急事態宣言期間中であり、北海道大学の行動指針(BCP)により新規研究の施行が困難な状況であった。このため、該当研究期間の前半は自主臨床研究審査委員会の審査に向けた書類作成に時間を割いた。ゲノム研究に関する申請は初めてであり、申請書類の作成に時間を要している。現在も継続中である。 一方で、承認が得られた際に迅速に研究が開始できるように、術前化学療法を受け、北海道大学病院で膵切除術を受けた症例のうち、患者背景、腫瘍マーカーを含む採血データやCT、PET-CTなどの各種検査所見および術後の長期的な経過(転帰)が詳細に入手可能である50例の選定を行った。症例選定に際し、生存期間や再発の有無、術前治療における化学療法レジメンに偏りがないように留意した。生存期間は「1年未満」、「1~3年未満」、「3~5年未満」、「5年以上」の4群に分け、再発に関しては有無だけではなく、無再発生存期間(DFS)にも着目し、「1年未満の再発」、「1~3年未満の再発」、「3年以上の再発」の3群に群分けした。各パラメーターの群分けを細分化すると、より多くの症例が必要となってしまうため、化学療法レジメンでは、膵癌化学療法のkey drugである「5-FU系薬剤」または「nab-Paclitaxel」使用の有無でのみ群分けした。 また、迅速に精度の高い解析できるよう本研究で使用する各種機器の準備を進めた。特にターゲットシークエンスに用いるIon PGMTMシステム(Thermo Fisher Scientific社)は入念に設定確認を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
倫理委員会に提出する研究計画書等の書類の作成に時間を要しているため。また、新型コロナ感染症による北海道大学の行動指針(BCP)により、新規研究の準備にかける時間が少なかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究施設では年間70例以上の新規膵癌患者を治療しており、長期的な転帰が判明している解析対象となる症例は300例を超えている。これらの患者の切除検体および血漿は生体試料管理室に保管しているため、自主臨床研究審査委員会の承認が得られれば、早急にデータの解析が可能である。
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Causes of Carryover |
倫理委員会に提出する研究計画書等の書類の作成に時間を要しているため。また、新型コロナ感染症による北海道大学の行動指針(BCP)により、新規研究の準備にかける時間が少なかったために研究の進行が遅れているため。
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