2022 Fiscal Year Research-status Report
CRPSの発症および症状の増悪に対するデクスメデトミジンの効果
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20K09199
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山浦 健 九州大学, 医学研究院, 教授 (70264041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 みどり子 九州大学, 医学研究院, 准教授 (50315082)
住江 誠 九州大学, 医学研究院, 助教 (60792918) [Withdrawn]
松下 克之 九州大学, 大学病院, 助教 (60794211)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 複合性局所疼痛症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
デクスメデトミジンの交感神経抑制作用と抗炎症作用に着目し、CRPSの発症と症状の増悪には局所の炎症性サイトカインの増加と交感神経を介したものが関与しているという仮説を立て、デクスメデトミジンの効果を検証した。 評価解析予定の痛み閾値の評価、炎症反応の評価、マイクログリアの活性化の評価、電気生理的学的評価のうちマイクログリアの活性化の評価を行った。 マイクログリアの活性化の有無を初代培養ミクログリア株(Primary Microglia:PM)細胞と類似した反応を示すため、PMの代替細胞として頻用されている胎児マウス由来の不死化ミクログリア株(BV-2)を用いて検証した。BV-2細胞にLPS刺激(10μM)を行う1時間前にデクスメデトミジン (終濃度10μM)を添加し、6時間培養を行った後、RNAを回収し、炎症誘発性サイトカイン(IL-6 ,IL-1β, TNF-αおよびNos)のRT-PCRを行った。結果として、デクスメデトミジンはミクログリアにおける炎症誘導性サイトカイン(IL-6, IL-1β)の発現を抑制することが確認され、ミクログリアに対して抗炎症作用を持つことが分かった。
DEXによるLPS誘導性の神経炎症抑制効果についても検証を行った。脊髄での検証の前に脳の海馬における炎症に着目して、DEXによるLPS誘導性の神経炎症抑制効果について検証を行った。LPS投与により、海馬における活性化ミクログリア数の増加、およびニューロン数の減少が認められた。今後は、デクスメデトミジンの投与による脊髄後角細胞での実験を行い、DEXの炎症抑制作用について検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染症で実験にさける時間が少なく、当初中枢神経のうち脊髄での実験を予定していたが、まずは確立している脳での検証を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
評価解析予定の痛み閾値の評価、炎症反応の評価、マイクログリアの活性化の評価、電気生理的学的評価のうち、痛みの評価も含む計画を推進していく。 今後はその専門家である研究者を共同研究者として参加してもらうようにしており、研究が進むものと思われる。
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Causes of Carryover |
コロナ感染症で予定していた実験が進まなかった経緯がある。 次年度が専門の研究者が共同研究者として参加するため、研究計画に沿って遂行できるものと思われる。
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