2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of non-invasive diagnostic system of glioma by liquid biopsy liquid biopsy
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20K09392
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
秦 暢宏 九州大学, 大学病院, 講師 (10596034)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝口 昌弘 九州大学, 医学研究院, 准教授 (50380621)
空閑 太亮 九州大学, 大学病院, 助教 (40759932)
波多江 龍亮 九州大学, 大学病院, その他 (20570774)
三月田 祐平 九州大学, 大学病院, 助教 (00848640)
樋渡 昭雄 九州大学, 医学研究院, 准教授 (30444855)
栂尾 理 九州大学, 大学病院, 助教講師 (10452749)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | liquid biopsy / glioma / molecular diagnosis / cfDNA / CSF / IDH / TERT / H3F3A |
Outline of Annual Research Achievements |
開頭手術時に術野より34人のびまん性神経膠腫の患者から髄液を採取し、開頭手術前に腰椎穿刺により11人の患者から髄液を採取した。抽出されたctDNAを使用して、QuantStudio3DデジタルPCRシステムで診断的点突然変異であるIDH1 R132H、TERTプロモーター(C228TおよびC250T)、およびH3F3A(K27M)変異を分析した。その結果を対応する腫瘍DNAサンプルと比較した。その結果として、34人の患者のうち28人の腫瘍DNAサンプルでいずれかの診断的変異を検出し、そのうち20人(71%)で頭蓋内CSFを使用した正確な分子診断が可能であった。単変量解析では、世界保健機関(WHO)グレード(p = 0.0034)、増強病変(p = 0.0006)、およびMib1インデックス(p = 0.01)が髄液による正確な分子診断が可能である有意な因子であった。変異を有する腫瘍を有する7人の患者のうち6人(87%)から得られた腰椎穿刺髄液を使用し、WHOグレードIIIまたはIVの神経膠腫を正確に診断した。この結果をもって、特に高悪性度神経膠腫に対して高感度かつ特異的な、CSF由来のctDNAを標的とするチップベースのデジタルPCRシステムを使用した新しい非侵襲的分子診断法を確立したため、論文化した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
髄液を検体としたliquid biopsyによるグリオーマの分子診断法を確立して、以下の論文を発表した。 Molecular diagnosis of diffuse glioma using a chip-based digital PCR system to analyze IDH, TERT, and H3 mutations in the cerebrospinal fluid J Neurooncol. 2021 Mar;152(1):47-54. doi: 10.1007/s11060-020-03682-7. Epub 2021 Jan 8.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、1)digital PCRで検出可能となったct-DNAに対し、術前から手術後の治療経過にかけて、その推移を定量する。MRI画像検査などから判断した治療反応性や病勢とct-DNA量の推移を比較検討する。 2)当院臨床放射線科はこれまでに様々な画像シークエンスを撮像することで、神経膠腫の臨床像や分子診断との関連を解析しており、最近では独自の撮像シークエンスを開発して、神経膠腫との関連を模索している。これらの知見を我々のliquid biopsyから得られた結果と統合して解析することで、腫瘍の経時的動態(治療反応性や再発・増勢)を正確にモニターするシステムを構築する。 といった方向性で研究を発展させていく
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスにより、研究遂行計画がやや停滞したことにより、試薬などの購入が予想よりも下回ったことが原因である。今年度以降の研究進捗により挽回して、当初計画の内容を遂行していく予定である。
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Research Products
(3 results)