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2021 Fiscal Year Research-status Report

内陰部動脈皮膚穿通枝およびそのperforasomeに関する総合的研究

Research Project

Project/Area Number 20K09868
Research InstitutionThe University of Tokushima

Principal Investigator

橋本 一郎  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (70314870)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山下 雄太郎  徳島大学, 病院, 特任助教 (10868285)
山崎 裕行  徳島大学, 病院, 医員 (20867189)
長坂 信司  徳島大学, 病院, 医員 (50867190)
安倍 吉郎  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (40467808)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords内陰部動脈 / 皮膚穿通枝 / 穿通枝皮弁 / 坐骨直腸窩
Outline of Annual Research Achievements

内陰部動脈穿通枝皮弁は、外陰部や骨盤底部の組織欠損の修復にしばしば用いられる。内陰部動脈穿通枝皮弁の血行動態について述べた臨床報告は散見されるが、少なく未だ不明な点が多い。我々は以前に内陰部動脈穿通枝皮弁の臨床応用に関して報告しているが、大規模なデータの報告はない。本研究では、撮影条件が統一された造影CTを用い、多数の症例において内陰部動脈の穿通枝について後ろ向きに計測、分析することで、内陰部動脈穿通枝皮弁の血行動態を明らかにすることを目的とした。本研究は院内の倫理審査委員会で承認され、2015年1月~2018年12月までに当院消化器移植外科でCTコノログラフィ-を施行された100症例(男性50例、女性50例)を対象に、内陰部動脈の分枝分類(内腸骨動脈からの分枝パターン)、内陰部動脈由来の皮膚穿通枝の数、坐骨直腸窩における皮膚穿通枝の分布について調査した。内陰部動脈穿通枝の分枝パターンや本数に関しては従来の報告と同様であったが、本研究では女性の坐骨直腸窩で有意に皮膚穿通枝が多く存在することを明らかにした。また、坐骨直腸窩に認める皮膚穿通枝はこれまで内陰部動脈由来のものだけと考えていたが、本研究では2割の症例に下臀動脈由来の穿通枝も分布していた。これらは新たな知見であるが、さらにフレッシュカダバーでこれらの結果を確認することによって内陰部動脈穿通枝皮弁のより安全な挙上法やより適切な手術適応を検討することができ、本研究は臨床成績の向上に寄与するものと考える。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究は、院内の倫理審査委員会で承認され、造影CTでの100症例の分析が現在までに終了している。坐骨直腸窩の皮膚穿通枝数などは従来の報告と同様であったが、今回新たな知見として坐骨直腸窩の皮膚穿通枝数に性差があること、および坐骨直腸窩を走行する皮膚穿通枝には内陰部動脈由来のものだけでなく、下臀動脈由来の皮膚穿通枝が存在することを認めた。現在これらの結果をまとめ英文として投稿中である。今後さらに詳細な解剖をフレッシュカダバーで確認することによって、内陰部動脈穿通枝皮弁の安全性や有用性を明らかにできると考え、準備をすすめている。

Strategy for Future Research Activity

造影CTで得られた新しい情報をもとに今後はフレッシュカダバーを用いさらに詳細な解剖を進める。CTデータでは解析できなかった皮下における領域が異なる穿通枝の繋がり(perforasome)を検証する予定である。異なる深部動脈から発生する穿通枝が皮下でどのように連絡しているかが解明できれば、内陰部動脈穿通枝皮弁の安全性・有用性がより明らかになり、安全な手術手技の開発につながると考えている。フレッシュカダバーは徳島大学クリニカルアナトミーラボ教育・研究センターで管理しているご遺体を使用する予定である。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染症の影響により、情報収集のために予定していた学会参加ができなかったために次年度使用額が生じた。 翌年度分として請求した研究費用と合わせて、次年度は可能な限り積極的に学会参加を行い、またフレッシュカダバーを用いた新しい解剖学的研究を行うために他大学の見学や研究のための 試薬や物品の購入に使用する予定である。

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Published: 2022-12-28  

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