2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20K09869
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
鳥山 和宏 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40314017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 秀吉 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (70528968)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 拡大広背筋皮弁 / 皮弁内血管吻合 / 穿通枝 / 3Dカメラ / 体積評価 / Cadaver |
Outline of Annual Research Achievements |
術前造影CTで広背筋遠位(尾側)の腰部の穿通枝を検索した(2020年,n=6, 202年, n=4)。全例で腰動脈穿通枝が確認できた。 Thiel固定した6体のCadaver解剖において、腰動脈穿通枝を吻合できる静脈の検索を行った。側胸部前腋窩線のレベルで全例にて左右とも合わせて12か所で2mm程度 の静脈を確認できた。皮弁内吻合とは別に、吻合できる選択肢が示唆された。 日本白色家兎にて腰部穿通枝の解剖を確認したが、日本白色家兎では穿通枝血管は太いが卓上顕微鏡では血管吻合が困難であった。そこで、実験動物を日本白色家兎からSDラットへ変更した。胸背動静脈、肋間動静脈からの穿通枝(IC)、深腸骨回旋静脈からの穿通枝(DCI)を同定して血管吻合を試みたが、血管吻合できるレベルではなかった。 3Dカメラ VECTRA H2 を購入できた。拡大広背筋皮弁で再建予定および再建後の乳房の画像を撮影して、画像解析を行い術前の乳房および再建乳房の体積を算出した。 Cadaver解剖の検討結果を参照して、令和2年度から令和5年度の4年間で、腰動静脈穿通枝を5例で追加吻合した。血管吻合は、腰動静脈穿通枝の静脈と外側胸静脈に吻合した症例が1例、腰動静脈穿通枝と第8肋間穿通枝の動静脈を吻合した症例が2例、腰動静脈穿通枝と第5肋間穿通枝の動静脈を吻合した症例が2例であった。つまり、皮弁内血管吻合が4例で、外側胸静脈を利用したのは1例であった。これに症例に対して3Dカメラで体積変化を調査すると、健側との体積比で、術後1-2カ月で、0.95 ,1.69、術後6カ月で0.94, 1.28, 2.18、術後12カ月で0.81、1.46、2.27であった。術後1年以内に極端に体積が減少する症例は見られなかった。
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